【タレント社員を機能させる】コミュニケーション設計の5つの順番とソートリーダーになるための6大注意点

 名刺管理サービスを提供するSansanの「コネクタ」として10年以上のキャリアを持つ日比谷尚武氏が、今求められる組織における個人起点のコミュニケーション手法について解説する本連載。今回は、企業コミュニケーションの設計やソートリーダーの目指し方など、社員が個人起点でタレント的な活動をする上で必要となる具体的なノウハウをご紹介します。

■企業コミュニケーション設計の5つの順番

 個人起点のコミュニケーションにおいて、まず認識しておかなければならないことがあります。それは、「タレント社員」にしろ「エバンジェリスト」にしろ、企業のコミュニケーション活動の一部だということです。そして、この「企業のコミュニケーション活動」のすべては「PR=パブリックリレーションズ」をベースに説明することができます(詳しくは前回記事を参照)。PR視点であらゆるステークホルダーを見たときに、「誰に?」「なぜ?」「何を?」「どのように?」伝えるのかが最も重要になります。ターゲットと期待する態度変容や行動などの目標を設定した上で、相手のインサイトを研究し、それぞれに合わせた働きかけを行うことが必要です。

 一般的な企業のコミュニケーション設計の要素を整理すると、(1)ターゲット、(2)アクション、(3)インサイト、(4)メッセージ、(5)チャンネルの5つから成り立ちます。それぞれについて、具体的に解説していきましょう。
企業コミュケーション設計において考える順番

●(1)ターゲット

 「働きかけるべき相手は誰か?」を明確にします。ここで最初に考えるのは、「誰に伝えるか」ということです。企業における「つながる相手」は、決して消費者や取引先企業だけを指しているわけではありません。株主などの投資家・政府や地方自治体・金融機関など様々なステークホルダーが存在します。その時々の事業の状況や目的に応じて、働きかけるターゲットを選択することは重要です。また、たとえば同じ見込み客であっても「潜在層」なのか「顕在層」なのかによって、アプローチの仕方は変わってくるので、相手の状態についても明確にしておくことが望ましいです。

●(2)アクション

 ターゲットを決めたら、次にターゲットとどのような態度変容を期待するか、状態になってもらいたいか、どんな関係を構築したいかという「ターゲットにどう動いてもらいたいか?」を設定します。たとえば、メディアとの関係であれば「新商品を紹介してもらいたい」、消費者との関係であれば「新商品を購入してもらいたい」といったことになります。「自社のことを好きになってもらう」のように意識が変わることを目的にしても良いでしょう。

●(3)インサイト

 「ターゲットがどのように考えているか?」「ターゲットを取り巻く環境はどうなっているか?」を確認します。働きかけたい内容、テーマについて、「現時点で、ターゲットがどのように考えているのか」「どんな状況に置かれているか」について仮説を立て、確認します。リサーチ、グループインタビュー、観察などで補完することも可能です。

●(4)メッセージ

 期待する態度変容を起こすことができるのかを考えます。(1)〜(3)までを明確にすれば、何を伝えたら良いのか自ずとわかる場合もありますが、A/Bテストやテストマーケティングなどにより小規模に検討する手法も有効です。

●(5)チャネル

 最後に、伝える相手と内容によって、どのような経路でメッセージを届けるかを見定めます。いわゆるメディア選定ですが、一般的なメディアに限らず、幅広い手法を想定する必要があり、たとえばどんなアプリから情報収集するのか、どんなイベントに参加するのか、誰の口コミを信用するのか、どんなコミュニティに所属しているのか、といった事を考え、具体的な施策を検討します。

 この一連の流れで目的や手法を明確にしてから、はじめて具体的な活動へと移ります。次にタレント社員としての活動について、説明していきます。

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