数十文字のツイートをきっかけに注文が殺到/IKEAの「サメ」ネタに便乗したぬいぐるみ工房nuwasu

 2018年末、IKEAが販売する『サメのぬいぐるみ』がロシアのSNS上でバズり、グローバルで話題となりました。その流れは日本にも波及し、2019年1月からネット上でIKEAの『サメのぬいぐるみ』関連の投稿が相次ぐ事態に。そんな中、Twitterのとある投稿で話題となったのが、岐阜県の「ぬいぐるみ工房nuwasu」です。今回は同工房を運営する曽我阿紀氏に、ネットで話題になった前後の変化について伺いました。

■「世の中にないもの」を作り出すのがコンセプト

回答者:
ぬいぐるみ工房nuwasu 代表
曽我阿紀(そが あき)氏

筑波大学芸術専門学群卒業後、12年ほど陶磁器デザインの仕事に携わる。結婚で陶磁器産地を離れたこともあり、自分だけで完結できるモノ作りをしたいという思いでぬいぐるみ作家に転身。

――まずは、「ぬいぐるみ工房nuwasu」について教えてください。

曽我:nuwasuは、個人事業として運営している工房です。縫製作業は「nutte(ヌッテ)」という職人マッチングアプリを使って受注しています。スタッフは布のカットや綿入れを手伝ってくれるバイトさんと、事務系をお願いしてるバイトさんの二人です。

――IKEAの『サメのぬいぐるみ』が話題になる前から、nuwasuさんでは『サメのぬいぐるみ』を制作していたのでしょうか?

曽我:話題になる前から『サメのぬいぐるみ』は作っていました。ぬいぐるみを作り始めたときのコンセプトとして、「世の中にないもので、自分が欲しいと思える物を作る」を掲げていました。元々サメが好きで、水族館などに足を運ぶ度にリアルな『サメのぬいぐるみ』を買いたいと探していたのですが、当時はなかなか見当たりませんでした。それならば、いっそのこと自分で作ろうと2012年頃から制作し始めました。

――nuwasuさんでは、一日あたりのぬいぐるみ制作ペースはどの程度なのでしょうか?

曽我:年間単位で言うと、2017年は780個、昨年は436個制作しました。

――『サメのぬいぐるみ』は全部で何種類展開されているのでしょうか?

曽我:『サメのぬいぐるみ』としては、17種類を展開しています。新規でご注文をいただき、新たにラインアップとして加える予定となっているのは、「シロワニ」「カグラザメ」「シノノメサカタザメ」「ツマグロ」「オンデンザメ」です。

――人気が一番あるのはどのサメでしょうか?

曽我:やはりジンベエザメですね! 特に、水玉模様のデザインにしてからご注文の数も増加しています。現在は、プリント絵柄の布を使った形も挑戦してます。

■普段のTwitter運営がバズりの種に

――nuwasuさんの『サメのぬいぐるみ』が話題になった経緯を教えてください。

曽我:nuwasuのTwitterアカウントで投稿したツイートが話題となり、認知が拡大しました。RT数は3万弱、「いいね」数は5万を超えています(2019年3月時点/以下はnuwasuさんのTwitterより引用)。

サメのぬいぐるみが流行ってるらしいのに別段ご注文が増えてないぬいぐるみ工房のアカウントはこちらです。リアルさでは誰にも・どのメーカーにも負けない!! pic.twitter.com/wS44NX5sAg
― nuwasu (@nuwasu1) 2019年1月19日

――ツイート以外に、ネットで話題になるようにnuwasuさんから何か仕掛けたことはあるのでしょうか?

曽我:特にこれといった仕掛けはありません。ネットで話題にするためには、普段のTwitter運営でフォロワーを着実に増やすことが重要だと思います。特に、nuwasuの作品はマニアックなものなので、購入意向を始めから持っている人はそう多くありません。興味関心を持ってくださっている方に情報を届けるためには、Twitterでフォロワーを増やすこと他ありません。

 Twitter運営においては、ツイートを楽しんでいただけるように投稿文を工夫したり、作品の写真を頻繁にアップロードしたりしています。他にも、「ネガティブや失礼な発言をしない」「コメントをいただいたら必ず返す」「フォローも基本的には返す」といったことを基本方針として持っています。

 他にも、エゴサーチとは別に「サメ好き」やそのとき制作に着手しているサメの名前などでツイート検索をかけることもしています。これを活用して、投稿内容からnuwasuに興味を持っていただけそうだと判断した方には、フォローや「いいね」をすることでアプローチをしてきました。

 フォロー外の人にいきなり話しかけると営業っぽくなってしまいますが、そっとフォローや「いいね」をする程度であればユーザーへのアプローチとしてより自然かなと思っています。

続きはMarkeZineで

関連記事(外部サイト)