若手が思う、正しいブリーフィングとは/求められる、血の通ったプランニング【デジマ下剋上レポート】

 2月15日に六本木のFreakOutセミナールームにて開催されたU-35限定デジタルマーケティングイベント「デジマ下剋上 vol.3」。本記事では、その中で行われたセッションの中から、「ブリーフィングって本当にちゃんとできてる?〜ブリーフィング再考〜」と「数字だけで広告を考えて大丈夫? ユーザー行動から考える、マーケティングの本質」をレポートする。

■良いブリーフィングはとにかくわかりやすい

 これまでvol.1、vol.2と大阪で開催してきた、U-35限定デジタルマーケティングイベント「デジマ下剋上」が2019年2月16日に初めて東京で開催された。最初に行われたセッションでは、広告主が広告代理店に向けて行うブリーフィングについて議論が行われた。登壇したのは以下の4名。

画像左上:花王株式会社 廣澤 祐氏(モデレーター)
 キュレルの商品担当として商品開発から生産、販売、広告まで幅広い業務に関わっている。

画像右上:株式会社VELL(ベル) 倉田 達也氏
 デジタル業界でメディア、アドテクなど主にマネタイズ業務に従事。

画像左下:VML株式会社 櫻田 拓也氏

 大手PR代理店を経て現職。デジタルを中心としたマーケティングコミュニケーション戦略の設計に従事。リアル・デジタルを問わず、幅広いソリューションを提案している(2019年2月時点)。

画像右下:サンスター株式会社 兒嶋 仁視氏
 ダイレクト部門のデジタル施策全体を統括。

 ブリーフィングと一言に言っても、立場によってポイントが異なる。広告主は「正しく伝わるようにすること」、広告代理店は「どんなブリーフでも正しく解釈できるようにすること」、メディアは「代理店などから伝言ゲームで歪曲された情報でも本質を見逃さないようにすること」が求められる。

 では登壇者の思う、「イケてる」ブリーフィングとはなんなのだろうか。廣澤氏が投げかけたこの疑問に対し、3名のスピーカーに共通していたのは「わかりやすく」という点だ。兒嶋氏は「箇条書きでも良いので簡潔にする」、倉田氏は「テキストで明文化する」、櫻田氏は「期間と金額、施策を行う目的まで落とし込んでいると実行しやすい」と、それぞれ自身がブリーフィングをする時、受ける時に考えていることを語った。

■ブリーフィング力を高める方法とは?

 しかしながら、3名もセッションの中で語っていたが内容があいまいだったり、人によって理解が異なる内容だったりとダメなブリーフィングをしてしまう、あるいは受けるケースもある。イケてるブリーフィングというのは、一朝一夕でできるようになるわけではないのだ。

 廣澤氏はその流れで「ブリーフィングは訓練できるのか?」を議論のテーマに置いた。倉田氏は実際に広告主から良いブリーフィングをもらえるように、実践していることがあるという。

 「最近やっているのは、その場で打ち返すということです。たとえば、ブリーフィングの内容やオリエンテーションの項目を直接確認できる場で『こういうことで合っていますか』と聞くようにしています」(倉田氏)

 一方、ブリーフィングを行う側である兒嶋氏は「1人でやらない」ことが鍛錬のポイントだと語った。

 「ECのサイトリニューアルに関する教えるRFP(提案依頼書)を3〜4ヵ月かけて作ったんですが、社内外のすべてのステークホルダーにヒアリングをして、情報の抜け・漏れ・ダブりがないよう作りました。1人の思考力には限界がありますから」(兒嶋氏)

 廣澤氏がこの回答に対し「みんなで議論しながら作っていくのではなく、1人がリーダーシップを持って進めるパターンに対してはどう思うか」という質問をすると兒嶋氏は「責任が取れて、周りからの理解がそれで得られているなら良いと思う。私は8割くらい自分で作って、2割は周りの意見で補強していくようにしている」とした。櫻田氏も「自分でブリーフィング用の資料を作る時は必ず周りに確認を取る」と、周りの意見を入れながら作ることに対して同意した。

 廣澤氏はこれらのブリーフィングにより良いものにするためのヒントがあったとしつつも、今後のブリーフィングにはさらに求められるものがあるのではないか、と疑問を投げかけセッションを終えた。

 「我々が今生きている時代は、目の前の問題を解けば良いという時代ではなくなっています。その時に必要になるのは、問題を作る力です。今日の話にあった、問題を解く力が発揮できるように理路整然としたブリーフィングを行うだけでなく、なぜその問題を作ったのかを語れるブリーフィングが今後求められるのではないでしょうか」(廣澤氏)

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