自分でデータを扱えるマーケターは強い ZOZOテクノロジーズ・中野氏のキャリア論

 本連載では、広告・マーケティング業界に特化した転職、副業、就活のキャリアコンサルティングを3,000人以上担当したホールハートの野崎大輔さん(通称:白メガネ)が、同領域で活躍中の業界人のこれまで歩んできたキャリアを深掘りし、人生100年時代におけるキャリア設計のヒントを探ります。第2回となる今回は、2007年からオンライン広告・アクセス解析業務に従事し、現在ZOZOテクノロジーズでMarTech Stack Specialistを務める中野学さんに話を聞きました。

■アクセス解析からキャリアをスタート

野崎:今回はZOZOテクノロジーズでファッション通販サイト「ZOZOTOWN」のデータ分析を支えているマーケターの一人である中野さんのキャリアを掘り下げていきます。エージェンシー、ベンダー、事業会社をすべて経験されていてとても興味深いです。最初のキャリアはどこから始まったのでしょうか。
株式会社ホールハート タレントマネジメント本部
コンサルタント/スペシャリスト 野崎大輔さん(白メガネ)

中野:アクセス解析ツールを提供する会社のWebコンサルタントから私のキャリアはスタートしました。当時は、アクセス解析を行いながらWebサイトを運営しており、時間帯別のアクセス履歴のグラフを見て、「10時と20時頃にアクセスが増加するから主婦層に見られているのではないか?」など仮説を立て、Webサイトの改善提案をしていました。

●今回のインタビュイー:株式会社ZOZOテクノロジーズ 開発部 MarTech Specialist 中野 学さん

 デジタルマーケティング関連企業にて一貫してマーケティング職に従事。アクセス解析、運用型広告、MA、DMP、CDPの活用提案に携わり、現在ZOZOテクノロジーズで、ZOZOTOWNの売上向上施策業務に携わる。

野崎:約10年前ですね。そこから一貫してデータに携わっていますが、次のキャリアステップはどのように意思決定されたんですか。

中野:リスティング広告の運用とアクセス解析の業務に関わるうちに、待ちの姿勢では成果は上がらない、コミュニケーション施策を通して得られる攻めの効果もある、ということを実感しました。転職活動の過程でDSPやアドエクスチェンジサービスに関わる機会があり、データを利用してセグメントを作成し広告を配信することのおもしろさに心を奪われました。その流れで出会ったのがメンバーズでした。

野崎:メンバーズに入社して、環境の変化はありましたか。

中野:複数の担当者とチームを組み、データを用いてクライアント課題を解決する施策を展開するようになったのは大きな変化でした。ユーザーインサイトを把握し、チャネルを横断した立体的な提案に関わることができました。

 メンバーズ時代を思い返すと、データ分析といっても扱えるのはGoogle Analyticsや、広告管理画面で取得できる範囲のデータでした。加えてデータ取得の技術的理解は不足していました。

■テクノロジーを深く理解したいと思うように

野崎:今ではマーケティングデータのプロとしてご活躍されていますが、データ分析が本格的になってきた、と感じるようになったのはいつごろでしょうか。

中野:2010年代にSSP、DSP、DMPなどの3文字言葉が多く登場してきた頃です。2014年に「DMPはあらゆるデータを統合して、生活者の行動が見えるようになるらしい」という話題が持ち上がり、飲料メーカーのDMPの実証実験に関わったことがその後のキャリアに影響を与えました。

野崎:DMPの実証実験でどのような気付きを得たのでしょうか。

中野:技術背景を理解すれば、クライアントやツールベンダーと丁寧なコミュニケーションができ、施策の幅が広がるという気付きですね。実証実験に関わったときは、DMPを冠するいくつかのサービスが日本でリリースされていました。しかし、ツールベンダーの担当者からサービス説明を聞いても、裏側にあるどのような仕組みによってデータが収集できるか理解できず、施策の成功と失敗の原因も不明瞭で納得感がありませんでした。この経験で、技術に対する理解力が必要だと感じました。

 技術的な理解を深め、ツールを作る側の視野を獲得する思いで転職した企業がSATORIでした。DMP搭載のMAツールを開発・提供している同社であれば、DMPとMAという2軸の領域において今後数年のトレンドやエンジニアとの関わり方も把握できると考えました。

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