太陽フレアを高精度に予測、名古屋大など開発…9回中7回発生場所まで的中

 太陽表面で起こる爆発現象「フレア」を高精度に予測する手法を開発したと、名古屋大学などが発表した。巨大なフレアは地球に強い放射線などを放出し、地上で通信障害や停電などをもたらす。被害を防ぐ「宇宙天気予報」の精度向上につながると期待される。

 論文が、31日付の米科学誌サイエンスに掲載された。

 フレアは、太陽の黒点とその周りの磁場にたまった膨大なエネルギーが一気に解放されて起きる。宇宙天気予報は、情報通信研究機構が黒点の大きさなどを基に発信しているが、巨大フレアの予測精度は30%程度にとどまる。

 名古屋大の草野完也教授(宇宙地球物理学)らは太陽表面の磁場の状態などを数式モデルで表現することに成功。このモデルを使ってスーパーコンピューターで解析したところ、2008〜19年に起きた巨大フレアを9回中7回、発生場所まで正確に予測できた。また、大きな黒点が観測されながらフレアが起きなかった198件のうち、195件を「フレアは発生しない」と当てた。

 国立天文台の末松芳法准教授(太陽物理学)の話「画期的な成果だ。予報に適用するには発生のどれくらい前に磁気の不安定な状態が現れるのか、時間的な検証がさらに必要だ」

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