恐竜絶滅が起きた時期に複数の小惑星が衝突していた可能性 アリゾナ大の研究

恐竜絶滅が起きた時期に複数の小惑星が衝突していた可能性 アリゾナ大の研究

恐竜が絶滅した時期に複数の小惑星が地球に衝突か。画像はイメージです。

 現在、恐竜絶滅の原因として最も有力な説は、6600万年前に地球に衝突したチクシュルーブ小惑星だ。この小惑星は直径10ないし15kmであったと推定され、クレーター直径は177km以上、衝突時のエネルギーは広島型原子爆弾の約10億倍にも及んだ。だが当時の恐竜たちに絶望的なダメージを与えたのは、この一撃だけではなかったかもしれないとの説が浮上している。

【こちらも】恐竜絶滅をもたらした天体の起源 ハーバード大学の研究

 米アリゾナ大学の研究者らが米国のオープンアクセス科学ジャーナル「SCIENCE ADVANCES」で公開した研究論文によると、西アフリカギニア高原の地震反射データ解析により、複雑な衝突クレーターと一致する特徴を持つ古第三紀の堆積物の約300~400m下に埋もれた、幅8.5km以上の構造の存在が明らかにされた。

 この構造は、クレーター形成数値解析シミュレーションや周辺地層調査の結果、水深400m以上800m未満の海底に小惑星が衝突したもので、チクシュルーブクレーターと同年代に形成された可能性があるという。

 論文では直径1km以上の小惑星が地球に衝突する頻度は、100万年に1度程度だが、小惑星によって生じたことが確認されているクレーターは、200個程度しかなく、そのうち海洋上で衝突が起きたことが確認されているものは15ないし20に過ぎないとしている。

 地球の歴史が46億年なので100万年に1度、小惑星衝突があったと仮定すると、小惑星衝突クレーターは4600個程度あるはずだ。これは、未発見のクレーターがまだ地球上には多く存在し、しかも海洋上のもののほとんどは、未発見のままである可能性が高いことを示唆している。

 今回存在が示唆されたクレーターは、直径400mの小惑星衝突でもたらされた可能性が高いとされるが、これがチクシュルーブ小惑星が分裂した破片なのか、それとも全く別の起源の存在なのかは不明とのことである。

 このクレーター付近から小惑星の破片を回収して、詳しく分析してみないと、この論文で唱えられた主張が正当性のあるものなのかどうかは不明だ。まだ仮説の域を出ないが、今後のさらなる検証が待たれるところだ。

(cedar3)

関連記事(外部サイト)

  • 記事にコメントを書いてみませんか?