LINEもハンズフリーで返せる!ビジネスマンのためのスマートイヤホン「APlay」【オトナのガジェット研究所】

LINEもハンズフリーで返せる!ビジネスマンのためのスマートイヤホン「APlay」【オトナのガジェット研究所】

スマホにペアリングして、ハンズフリーで色んなアプリが操作できる“スマートイヤホン”「APlay」

 今回はスマホにペアリングして、ハンズフリーでいろいろなアプリを操作できるという“スマートイヤホン”「APlay」を紹介する。

 同機はパイオニアでカーナビゲーションシステムの開発を担当していた若手エンジニアたちが立ち上げた日本のベンチャー企業、ネインがクラウドファンディングサービスのMakuakeで出資を募り、商品化したBluetoothワイヤレスイヤホンだ。

 見た目には左右のイヤホンをつなぐケーブルがあって、マイク付きリモコンを搭載する普通のワイヤレスイヤホン。バッテリーボックスや通信モジュールを格納する大柄なコントロールボックスがないので、身軽に装着できそうではある。同機がスマートであることをうたっているのはそのデザインではない。音楽再生だけでなく、メッセンジャーアプリやLINEなどSNSアプリへの返信がイヤホンを身に着けたままできるという機能がスマートなのだ。

 まずは本体の基本スペックを整理しよう。ベースはaptX/AACの高音質コーデックに対応するオーディオ再生用の、両耳タイプのイヤホンだ。NFCは非対応なので、スマホなどプレーヤー機器とのBluetoothペアリングは手動で行う。内蔵バッテリーによる連続音楽再生は7.5〜8時間まで対応。フル充電には2時間が必要。本体は生活防水対応なので、スポーツしながらでも汗濡れを気にせず使える。イヤーピースのほか、S/M/Lの3サイズが選べるイヤーウィングを装着して、耳にしっかりと固定ができる。ハウジングの外側にマグネットを内蔵しているので、左右のイヤホンを重ね合わせてネックレスのように身に着けられる。

 専用アプリ「APlay」と連携することで、スマホに届いた通知をイヤホンが自動で読み上げてくれたり、リモコンのボタンと音声入力によりLINEを返信できる機能が使える。あいにく本稿取材時点ではiOS版のアプリがまだリリースされていないため、iPhoneなどと使う場合には普通のBluetoothイヤホンとしての機能までに制約される。“スマートイヤホン”の機能をフルに体験したい場合は、Android 5.0以上のスマホが必要だ。

 今回はXperia Z5 PremiumにAPlayアプリをインストールして機能を試した。通常の操作はイヤホン右側のインラインに搭載するマイク付きリモコンのボタンで操作する。3ボタンのレイアウトで、中央の「○」ボタンのほか、両隣に「+」「-」のボタンを配置。音楽リスニング時には再生/一時停止、ボリュームのアップダウンや曲送りがスマホをバッグなどに入れたままリモコン操作できる。センターの「○」ボタンは通話の受話、着信拒否などに使えるほか、電話アプリがアクティブでない状態で2度押しすると、通話履歴の中から最後にダイアルした番号にリダイアルする。またボタンを1秒長押しするとGoogle音声入力が起動する。

 一旦ペアリングした後、スマホと接続した状態でイヤホンの電源を入れると「おかえりなさい」と声をかけてくれるようになる。リダイアルや音声入力が起動する際には音声ガイドで操作内容を知らせてくれた。

 イヤホンが音声で読み上げる内容はAPlayアプリの「読み上げアプリ選択」から、LINEにGmail、ニュース、天気などスマホにインストールされているアプリから任意に選べる。今回Xperiaで試したところ、なぜかプリインされているメール、メッセージアプリが一覧に表れず選べなかった。

 ペアリングした状態でスマホを起動すると、届いている未読通知を順に読み上げてくれる。音声エンジンはHOYAが開発した音声合成によるVoice Textを採用しているので、日本語もよどみなく流暢に読みあげる。例えばLINEの場合、本文は文節をキレイに切り分けて、スタンプや絵文字まで読み上げるし、アルファベットも比較的正しく認識する。読み上げの速度は最大1.4倍まで加速したり、0.8倍に減速するよう指定もできた。

 LINEやメールが着信すると即座に読み上げる。通知が貯まっている時、またはLINEは本文を全部読み上げてしまうので途中で飛ばしたい時にはリモコンの+ボタン長押しでスキップができる。スマホで音楽再生を楽しんでいる時にも通知が読み上げられてしまうので、煩わしく感じられる場合はアプリから「読み上げを一時オフ」に設定することもできるのがよかった。これを設定しておかないと、APlay本体がアクティブでない時にもアプリが読み上げだけ一生懸命やってしまうので気をつけたい。

 LINEの着信に対しては、リモコンの+ボタンをクリックするとサムアップの絵文字が送り返せたり、メッセージの読み上げ後に○ボタンをおせば音声入力で文章も返せるのが便利だ。

 リモコンボタンの合わせ技操作もある。「○」と「-」を同時にクリックすればメッセージを新しいものから順に読み上げる。再生途中での返信も可能だ。また「○」と「+」ボタンを同時クリックすれば、起動中のアプリを音声ガイド付きで読み上げながら切り替えられる。それほど頻繁に使うことはなさそうな機能だが、ミュージックアプリに保存してある音楽に聞き飽きて、Spotifyなどストリーミングに切り替えることもあり得なくない。さらに、そこからスマホの画面を見ないで、聴きたい曲を音声で検索>再生できるような機能も欲しい。

 サウンドについては、キレ味が良くシャープな印象。特に声の帯域がクリアで、通話の音声も聞きやすくチューニングされている。音楽再生時にはドラムスのシンバルやハイハットの高域が若干きつく感じられることもあったが、このスピード感が本機の持ち味と受け止めたい。全体に色付けがなく、低域再生もバランスがいい。もう少し音像が引き締まってくると力強さが無駄なくダイレクトに伝わる感じもある。また首の後ろ側に回すケーブルが衣服に擦れてタッチノイズが発生することもあるので、ケーブルクリップなどで固定できると良かった。

 スマホをバッグなどから取り出さずに、ますますハンズフリーで使える体験をサポートするイヤホンのアイデアは面白い。従来のオーディオ専用のイヤホンではできない体験が味わえた。一方で音楽を中心に楽しみたい場合、音楽のボリュームが下がってメッセージが聞こえてくるので、やはり集中は奪われたくないという人には向いていないかもしれない。

 耳から一気に多様な情報が入ってきたときに、それぞれの情報を選別して聴き分けること難しい。音楽再生時にもAplayの機能を止めず、着信のアラートを知らせてくれるバイブ機能との併用ができるといいように思う。あとは任意の送り先を音声で検索して、相手に音声操作でメッセージを送る機能なども欲しい。もっとも本機のボイス操作については、音声の読み上げや自動認識がとても自然にできるので、ウェアラブルデバイスとしてのイヤホンの新しい可能性を色々と実感させてくれる製品だ。

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