東京で初開催の週刊BCN全国キャラバン、6社がパートナー募集をアピール!

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全国の主要都市で定期的に開催している週刊BCN主催の全国キャラバン。地域のSIer・リセラーと、パートナーを募集するソリューションベンダーとのマッチングの場として、好評を博している。その全国キャラバンが3月20日、初めて東京での開催を迎えた。基調講演のほか、協賛6社が商材とパートナー戦略を紹介した。 基調講演は、IT記者会代表理事の佃均氏。「デジタルファースト/クラウドファースト『サービスを作り込む』というアプローチ」と題し、ITのトレンドと市場環境が大きく変わってきている中で、SIerはどうあるべきかついて語った。
 佃氏は経産省が発表したDXレポートに記載されている「2025年の崖」を取り上げ、「新しい時代に向けた支度が必要だが、日本のITをどういう方向に導くかについて、国も悩んでいる」と分析。理系人材の育成、小学校のプログラミング教育、メガプラットフォーマー対策など、国は課題として挙げつつもゴールを設定できていない。佃氏はそこが課題と説明しつつ、「国の政策に頼っていては市場から取り残されてしまう。国内だけでなく、海外にも目を向けるべき」と語った。
 また、これらのシステム構築の在り方について佃氏は「システムではなく、サービスをつくるという姿勢が重要。その姿勢がないと、生きたシステムになりにくい」と説明し、本当にユーザー企業の役に立つシステムを構築してほしいと参加者に呼びかけた。
 セッション1では、「フローからストックへ。KDDIのベアメタルサーバーサービスが可能にする、月額収益型ビジネスへの変革」と題し、KDDIの來嶋宏幸氏が登壇。クラウドファーストが広く浸透するも、日本企業の多くはいまだにオンプレミスやホスティングなど、従来のITインフラ基盤でシステムを稼働させていると説明し、そこにクラウドビジネスの可能性があるとした。
 KDDIは、「KDDIクラウドプラットフォームサービス(KCPS)」として、さまざまなサービスを展開しているが、今回紹介したのは「KCPSベアメタルサーバー」。オンプレミスの性能や専有性、クラウドならではの拡張性や構築スピードアップを実現する。「クラウド化には、OSの種類やライセンス費用など、さまざまな阻害要因がある。ベアメタルサーバーは、オンプレの環境をそのまま移行できる」ことから、オンプレミスに近いクラウドであると説明。また、ストレージ利用容量に応じた月額従量課金など、オンプレミスとの比較においても多くのメリットがあることをアピールした。
 KDDIは、2種類のパートナーを募集している。一つは、KCPSを利用したサービスを展開するパートナー。もう一つは、KDDIの案件をSIerとして担うパートナー。同施策の詳細を紹介した來嶋氏は最後に「クラウド事業を一緒に育てていけるパートナーを募集している」を会場に呼びかけた。
 セッション2は、「デジタルトランフォーメーション(DX)時代のビジネスプロセス支援サービス、NTTPCのBPaaSとは」と題し、NTTPCコミュニケーションズの大久保敦史氏が登壇。DX時代に求められる変革に対し、「BPaaS(Business Process support as a Service:ビジネスプロセス支援サービス)」が必要とされる理由や事例、今後の取り組みなどを紹介した。
 ビジネスモデルが「売り切り型」から「サービス型」へと変革している中で、サブスクリプションに注目が集まっている。大久保氏は、サブスクリプションビジネスを成功に導くカギとして、「製品中心から顧客中心へ。顧客データを活用したリレーションシップの強化が必要」と説明した。
 NTTPCは、これらのビジネス変革に興味を持つサービス事業者やリセラー向けにBPaaSを提供している。BPaaSは、受注から発注、申込状況の追跡、課金と請求、カスタマーサポートまでのプロセスをサポートするクラウド型サービス。サブスクリプションで必要となる毎月課金の運用などを支援する。使いやすさから、BPaaSの導入から3カ月でサービスを開始した事例もあるという。また、今後の展開について、大久保氏は「一元化や自動化に加え、新しい価値を生み出せる場を目指してサービスを開発している」と説明し、ビジネスの共創を呼び掛けた。
 セッション3では、「クラウドバックアップ&DRサービスの月額提供を初期設備投資ゼロで実現する Acronis Data Cloud」と題し、アクロニス・ジャパンの古舘與章氏が登壇。クラウドバックアップ&ディザスタリカバリーのデモを含め「Acronis Data Cloud」の概要を紹介した。
 古舘氏は「IT投資は右肩上がりの状態だが、2020年を境に変化する可能性がある」とし、東京五輪後には「モノ売りからサービス提供への急激なシフト」「求められるICT投資の効率化」などを挙げた。19年はサービス提供に向けた準備の年。このサービス提供への変化について古舘氏は「顧客獲得のカギとなるのはデータ保護サービスである」と説明した。
 アクロニスは、こうした市場の変化に対応するべく、クラウドデータ保護サービスプラットフォーム「Acronis Data Cloud」を提供。同プラットフォームにおいて、クラウドバックアップサービスプラットフォーム「Acronis Backup Cloud」やランサムウェアなどを検知・遮断してファイルを自動復旧する「Acronis Active Protection」などのデータ保護サービス、アカウント管理や監査などを担うコンポーネントをラインアップしている。古舘氏はデモを交えながらAcronis Data Cloudの使いやすさをアピール。「バックアップだけでは、障害発生時などに業務の中断を防ぐことができない。DRの需要は、これから必ず高くなってくる」とDRの重要性を説明した。
 セッション4では、「クラウド化で真価を発揮! 超高速開発ツール『Magic xpa』が変革する次世代アプリ開発」と題し、マジックソフトウェア・ジャパンの渡辺剛氏と富士通の新村真由乃氏が登壇した。
 アプリケーション開発・実行プラットフォーム「Magic xpa Application Platform」は、国内800社以上のパートナーを通じ、約4万社の実績を誇る。PCのほかモバイル端末向けのアプリケーションを開発でき、幅広いビジネスシーンのニーズに応えている。「超高速開発ツールのメリットは、プログラムの標準化・自動化・効率化を担うため、開発者が本来の業務に集中できるところにある」と渡辺氏は説明する。ただし、サーバーの調達に時間がかかったり、拡張性が低いようでは、超高速開発のメリットを生かせない。そこで、マジックソフトウェア・ジャパンは富士通との提携により、富士通のクラウドサービス上にMagic xpaの実行環境や開発環境を載せて、クラウド型超高速開発ツール「Magic xpa on FUJITSU Cloud Service for OSS」として18年10月から提供している。
 新村氏は富士通のクラウドサービス「FUJITSU Cloud Service」について、「基幹システムの利用に耐える信頼性がコンセプト。ミッションクリティカルなシステムでも、自信を持って提供できる」と説明。高可用性については、単一ゾーン構成(AZ)で月額稼働率が99.99%以上の仮想サーバーサービスを提供するのは、富士通のみだという。「富士通のクラウドは高いのでは? とよく聞かれるが、見積もりを取ると富士通のほうが安いという声も多い」と、新村氏は価格競争力もあることをアピールした。
 最後に渡辺氏は、これから実施予定の「Magic xpaハンズオンセミナー」を紹介。受講後に2週間試用できるクラウドのトライアル環境を提供するとし、この機会の利用を参加者に呼びかけた。
 セッション5では、「バックアップ&リカバリ市場でVeeamが伸びている理由。マルチクラウド環境での最適なバックアップ&リカバリの在り方とは?」と題し、ヴィーム・ソフトウェアの吉田慎次氏が登壇。Veeamソリューションの概要や事例、クラウド時代のデータマネジメントなどを紹介した。
 スイスに本社を置くVeeam Softwareは、VMwareの仮想環境でのワークロード保護からスタートし、現在ではオンプレミスの仮想基盤だけでなく、マルチクラウド環境にも対応した「アベイラビリティプラットフォーム」を実現している。また、同社が提供するソリューションは、リストアからバックアップ&レプリケーション、バックアップと災害復旧の検証、データ活用、インフラ全体の可視化など、多岐にわたる。その中で今回は、データ損失の回避を担う「Veeam Backup & Replication」を紹介した。
 吉田氏はVeeam Backup & Replicationの特徴について「一つの製品で、あらゆる環境に対応したバックアップとレプリケーションの両方ができる」と説明。機能面では、多彩な復元シナリオ、バックアップデータの検証機能、エージェントレス、重複排除に対応したストレージ連携機能などを紹介した。また、AWSワークロードに対するクラウドネイティブなバックアップとリカバリなどを可能にする「Veeam Availability for AWS」がリリース間近にあるとし、吉田氏は今後も積極的に新しいサービスを展開していくと説明した。
 セッション6では、「ウェブセキュリティにおけるボット対策の重要性とは?」と題し、シーディーネットワークス・ジャパンの黒田直樹氏が登壇。同社は、ウェブページの表示遅延を解消したり、高速データ通信を支援したりするサービスを中国やロシアを含むグローバルで提供している。その実績を生かした形で、クラウドセキュリティーにも取り組んでおり、今回はそのサービス内容を紹介した。
 黒田氏は冒頭、「東京五輪の開催で、企業のセキュリティーに対する意識が高まっている。五輪開催時は、サイバー攻撃が確実に増える。一般的には、五輪のスポンサーなど、関連企業が狙われるが、日本や東京のドメインを狙った攻撃も予想される。つまり、全ての企業が攻撃の対象と成り得る」と説明。そうした中で新しい攻撃として注目されているのが、ボットを活用し、不正なチケットの買い占めや不正な価格情報の収集、ID/パスワードの総当たり攻撃を行うというもの。「初期パスワードのままのIoT機器も狙われる」と黒田氏は多くの問題点を挙げた。
 こうした課題に対応するソリューションとして、同社のセキュリティープラットフォームにおいて、ボットによるアプリケーション層へのサイバー攻撃を未然に防御する「Cloud Security Botmanager」を提供している。「ボットは日々進化している。より高度な対策として、ふるまい検知だけでなく、機器独自の“指紋”で検知するといったことにも対応している。すでにチケット不正取得対策での実績もある。興味があったら、ぜひお声掛けいただきたい」とアピールした。
 最後に主催者講演として、週刊BCN編集委員の畔上文昭が「週刊BCNは見た! DXの光と影〜『2025年の崖』って本当なの?〜」と題し、2025年を見据えたビジネスが動き始めていることを紹介した。
 セミナーでは、休憩時間とセッション終了後に名刺交換会を実施。講演者と参加者、また参加者同士の情報交換で盛り上がった。なお、週刊BCNは今後も同セミナーを全国主要都市で開催していく予定である。

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