IoT基盤でKDDIと東芝が連携、海外での活用視野に

IoT基盤でKDDIと東芝が連携、海外での活用視野に

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KDDI(高橋誠社長)は4月23日、同社が提供する「IoT世界基盤」と東芝が持つIoTプラットフォーム「SPINEX」を連携させると発表した。 IoT世界基盤は、デバイスに搭載されているSIMカードの情報を遠隔から書き換えられる統合管理機能を中心として、各通信事業者やプラットフォーム提供者と連携することで、ユーザーのグローバル事業を支援する通信基盤。これにより、キャリア選択の手間を省くほか、通信コストを抑えられる。現時点では2G/3G/4Gの通信規格への対応に加え、ソラコムとの連携により、同社が提供するセルラーIoTの規格に対応。5Gについては商用化し次第、対応予定としている。
 同基盤はすでに日立製作所のIoTプラットフォーム「Lumada」との連携を発表しているが、今回、新たな連携先として東芝デジタルソリューションズ(錦織弘信社長)が開発するSPINEXが加わった。SPINEXはすでに製造業を中心に活用が広まっており、多くの実績を持つ。その特徴について、錦織社長は「SPINEXにはデジタルツインによる予測機能やAI技術を搭載している上、海外展開を見据えて国際標準を意識したアーキテクチャーとなっている」と語る。まずは、東芝エレベータの各海外拠点が提供するエレベータ遠隔監視サービスで同基盤の導入を検討していく。錦織社長は「中国を中心に、アジア地域で展開していきたい」と方針を語った。
 近年、海外に進出する日系企業が増えている。経済産業省によると、日系企業の海外現地法人数は2006年から16年の間で約1.5倍に増加している。また、KDDIは、海外でのIoT活用を推進していきたい考えで、通信基盤の提供だけでなく、各国の法規制調査や、各種申請・認証取得代行サービスを通じてスムーズな海外展開を支援する。海外進出の際に課題となりがちな各国の法規制への対応や国際間の交渉、デバイスの認証取得、保守・運用体制の構築といった要素をまとめて請け負う。
 5月15日にはIoT世界基盤の商用トライアルを開始し、ユーザーとの検討を始める。利用できるプラットフォームはKDDIが独自に持つプラットフォーム、日立のLumada、そして今回の東芝のSPINEXの三つ。連携するプラットフォームは今後も増やしていく方針で、KDDIの森敬一・取締役執行役員常務ソリューション事業本部長は「数を追求するわけではなく、グローバルに強いところと協業していきたい」と語る。5月のトライアルでは、ユーザーの詳細なニーズを拾っていく考えだ。(銭 君毅)

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