Intelの最新CPUを100%使いこなしたいならこれ! MSI「MEG Z690 UNIFY」なら高性能な自作パソコンが作れる

普段から便利に使っているパソコンですが、その機能を司っているのは主に「CPU」と「マザーボード」というパーツです。特にCPUはパソコンで行う処理の中枢をになう重要なパーツであり、そのCPUの性能をフルに発揮するには、安定性と耐久性、そして機能性に優れたマザーボードが必要です。

こうしたマザーボードを設計、販売するメーカーとして、パソコンの黎明期から名をはせてきたのが、Micro-Star International(以降MSI)という台湾のメーカーです。今回はこのMSIが発売した最新マザーボード「MEG Z690 UNIFY」の機能性や、高負荷時における安定性などを検証し、2回に分けて機能性や優れた特性をレポートしていきましょう。

▲Intelの第12世代Core iシリーズに対応し、高性能な自作PCを作れるMSIのマザーボード「MEG Z690 UNIFY」

大電力をCPUに供給し、安定して動作させる優れた電力回路

一般的に「パソコン」というと、薄型の筐体で液晶ディスプレイを搭載する「ノートパソコン」を思い浮かべる方は多いでしょう。しかしパソコンにはもう一つ、単体の液晶ディスプレイやキーボード、マウスなどをつなげて利用する「デスクトップパソコン」というものもあります。

ノートパソコンと比べるとかなり大きめなので、設置場所を選ぶ傾向はあります。ただその分性能は高く、「フォートナイト」や「Apex Legends」などといったFPS(First-person shooter)ゲームを、精細でスムーズな映像で楽しみたいユーザーから注目を集めています。

実はこのデスクトップパソコン、自分で作ることもできるのです。やりたいゲームや保存したいファイルの容量に合わせて最適なパーツを購入し、好きなデザインのケースに組み込んで一つのパソコンとして利用できるようにする。それが「自作パソコン」です。

▲MSIの自作PC向けPCケース「MPG VELOX 100P AIRFLOW」。今回のMEG Z690 UNIFYは、こうしたPCケースに組み込んで利用するマザーボードだ

今回紹介するMSIのMEG Z690 UNIFYは、そうした自作パソコンを作る際に必要な「マザーボード」と呼ばれるパーツです。Intelの最新CPU「第12世代Core iシリーズ」に対応し、チップセットとして「Intel Z690」を搭載します。装備するメモリスロットも最新最速の「DDR5メモリ」に対応するなど、高機能なデスクトップパソコンを簡単に作れます。

▲ピンが敷き詰められた長方形のスペース「CPUソケット」に、Intelの第12世代Core iシリーズを組み込める

▲メモリスロットは最新の高速規格「DDR5」に対応する「DDR5メモリ」が利用できる

そしてこうした最新パーツを安定して動作させるには、しっかりとした電源回路が必要になります。クルマで言えば、エンジンのシャーシや冷却装置と考えればわかりやすいでしょうか。

高性能なクルマでは、アクセルを踏み込みエンジンが高速回転を続けても、エンジンはそう簡単に故障しません。エンジンのフレームや駆動系には耐久性に優れた素材を採用し、高性能な冷却装置でエンジンが発する熱を効率的に発散することで、エンジンや駆動系を守っているからです。

マザーボードも同じことです。高性能なCPUの性能を限界まで引き出すには、大出力の電力をスムーズにCPUに供給する仕組みが必要です。特に今回の12世代Core iシリーズでは、1つのCPU内部に規模の異なる2種類のCPUコアを組み込んでおり、複雑な制御が必要になります。そこでMEG Z690 UNIFYでは、19+2フェーズという電源回路を搭載しました。

▲電源回路は、黒いプラスチックカバーの下にある立方体や円柱、基板状のチップで構成される

数字だけだとちょっとわかりにくいかもしれませんが、今までのマザーボードの中で比べてもトップクラスのクオリティを誇る電源回路と考えて間違いありません。Intelの第12世代Core iシリーズを組み込み、高い性能を引き出してなおかつ安定動作させるには、MEG Z690 UNIFYが搭載するような品質の高い電源回路が必要です。

CPUソケットの周りには、漆黒で塗装された金属製のブロックが多数組み込まれています。全体的に黒を基調としたカラーリングと相まって、精悍なイメージを醸し出すのに一役買っていますが、デザインのためだけにある部品ではありません。

▲ドラゴンの意匠が刻まれたカバーの下や、CPUソケットの上部には放熱用の大型ヒートシンクを備える

高性能なCPUに大きな電力を供給する際には、電源回路の発熱も大きくなります。大きめな金属製のブロックは、そうした熱を効率的に吸収、発散するための「ヒートシンク」として機能します。高性能なCPUをしっかりと安定して動作させるために、MEG Z690 UNIFYではさまざまな工夫が凝らされていることがよく分かります。

高性能なM.2対応SSDを5台も利用可能、インタフェースも充実

マザーボードの役割は、CPUをフルパワーで走らせることだけではありません。

Windows 10やWindows 11の実行ファイル、そして日常的によく利用する各種アプリのファイルを保存するための「SSD」や「HDD」を接続しなければ、パソコンとして利用できません。またキーボードやマウス、外付けの各種ストレージなどを接続して便利に利用するため、さまざまな拡張スロットや周辺機器を利用するためのUSBポートも搭載しています。

▲キーボードやマウス、ディスプレイと接続するためのディスプレイケーブル、USB対応機器などを接続する端子を備えるマザーボードのバックパネル部分。高性能なマザーボードなので端子の数も多い

▲赤いポートは10Gbps対応の高速なUSB 3.2 Gen 2ポート

▲Wi-Fi 6E対応の無線LAN機能に対応し、このアンテナユニットを接続して感度を高めることが可能

ストレージに関しては、薄い板状の「M.2対応SSD」を計5台も組み込める拡張性を確保。M.2対応SSDは、Serial ATAポートに接続する一般的なHDDやSSDに比べると圧倒的に高速で、読み書き速度は5倍から10倍にも達します。

▲基板上のSSD用ヒートシンクを外すと、M.2対応SSDを組み込めるM.2スロットにアクセスできる

▲こうした薄い板状のM.2対応SSDを挿して利用する

M.2対応SSDを利用することで、Windows 10やWindows 11を利用するためのファイル、よく利用するアプリのファイルなどを高速に読み出せるようになります。実際に、MEG Z690 UNIFYにPCI Express 4.0対応の高速SSDを組み込み、その性能を比較したのが下のグラフです。M.2対応SSDの性能が圧倒的であることが、よく分かると思います。

▲PCI Express 4.0 x4対応の高速なM.2対応SSDと、ケースに組み込まれている2.5インチSSD、ファイル保存用に利用される3.5インチHDDの連続読み出し/書き込み速度を比較したグラフ(※)。数値が大きい方が性能が高い

こうした性能の高さもあり、OSやアプリを素早く、キビキビと操作できるM.2対応SSDは、自作パソコンやノートパソコンでも広く普及しています。しかもMEG Z690 UNIFYでは、こうした高速なM.2対応SSDを5台も搭載できるので、動画編集など容量の大きなファイルを扱うパソコンも作りやすいのです。

またこうした高性能なM.2対応SSDは、CPUほどではないですが結構な発熱があり、そのままの状態で組み込むと発熱で読み書きの速度が落ちてしまうことがあります。しかしMEG Z690 UNIFYでは、熱を吸収して放熱するヒートシンクを、それぞれのM.2スロットに装備しています。

▲M.2対応SSDが発する熱を、このヒートシンクが吸収して発散する仕組みを備える

こうしたヒートシンクのおかげで、M.2対応SSDの高い性能を100%引き出せるだけではなく、その性能をずっと維持できます。このようにCPUも含め、MEG Z690 UNIFYでは各パーツの発熱に対する備えは万全であり、高性能なパーツを組み合わせた高性能な自作パソコンを作りやすくなっています。

外部機器とデータをやりとりするインタフェースでは、一般的なGigabit Ethernet対応有線ポートと比べて約2.5倍の速度でファイルをやりとりできる「2.5Gigabit Ethernet」対応ポートを2基も搭載すること、そして現状で製品化されているUSB規格では最速の「USB 3.2 Gen 2×2」に対応するUSBポートを搭載することも見逃せません。

▲バックパネルに搭載する楕円形の「Type-C」コネクタがUSB 3.2 Gen 2×2に対応

▲Type-Cを増設できるPCケースでは、このコネクタを通じてUSB 3.2 Gen 2×2ポートを利用できる

どちらも対応する機器が必要になりますが、環境を整えてやりさえすれば有線LANやUSB接続の各種ストレージを利用したファイルのやりとりを、非常に高速に行えるようになります。

次回はこのMEG Z690 UNIFYに実際にパーツを組み込み、使い勝手や性能、耐久性などを検証して行く予定です。

取材・文/竹内亮介

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