新テクノロジーで“リアル&バーチャル”を融合したイベントに! パナソニックが「SPORTS CHANGE MAKER」プレイベントを開催

3月9日、東京・有明のパナソニックセンター東京で「SPORTS CHANGE MAKERSプレイベント in Mirror Field」が開催された。

「SPORTS CHANGE MAKERS」は、電機メーカーであるパナソニックが、国際オリンピック委員会と国際パラリンピック委員会の協力を得て開催したコンペティション。第1回となった今回は「GOING BEYOND BARRIERS」をテーマに、日本、中国、フランス、アメリカの4か国の学生を対象に、パナソニックの映像や音響技術などを活かした新しいスポーツのアイデアを募っていた。

イベント当日は、「Mirror Field」が披露された。「Mirror Field」では、ネット上にバーチャルで再現した会場内に、オンラインで参加した人がアバターとして映し出される。つまり、リアル会場での直接参加者に加え、オンラインで参加した人が仮想空間の中で一緒に参加してイベントが進行していったのだ。

▲「Mirror Field」で再現した会場とオンライン参加者たち

従来のように、単に画面を通してイベントに参加するだけではなく、リアルの会場側からはタブレットを通してオンライン会場のアバターの存在を認識することができるのが「Mirror Field」の特徴だ。またオンライン側でも、タブレットの座標を感知して視線を認識できるという相互性がある。

新テクノロジーが活用されて行われた今回のイベント。当日はパネルディスカッションも実施、ITジャーナリストの林信行氏がモデレーターを担い、東京2020組織委員会所属 スポーツディレクターの小谷実可子氏、パナソニック「Game Changer Catapult」の川合悠加氏、東京2020組織委員会アドバイザーの澤邊芳明氏、「SPORTS CHANGE MAKERS」日本代表、京都工芸繊維大学の学生の横瀬健斗氏がゲストとして登壇した。

ステージでは「スポーツ×テクノロジーでバリアを超えることができるのか」をテーマにディスカッションが行われたほか、実際に「Mirror Field」を体験した感想やその可能性について論じた。

「リモートで参加している人たちが、お話が始まるとちょこちょこと前に出てきた。ただリモートで人が参加しているだけでなく、動きを通して気持ちがわかり、一体感があり、心が一つになれるんだと感じておもしろかったです」(小谷氏)

「コロナ禍でオンラインと融合したイベントは増えているが、オンラインとリアルはそれぞれが一方通行になりがち。今回の取り組みはインタラクティブで、お互いがつながることで新しいことができるのではないかと感じました」(川合氏)

「登壇者からすると無観客で反応がないのは寂しい。こうやってオンラインライブやスポーツの中継などでも、お客さんがその場にいなくても盛り上がりが可視化できることに可能性を感じました」(澤邊氏)

「今までは自分が見ているものがすべてで、本物だと思っていましたが、実際にオンラインでつながっている人たちがいることを考えると、どちらが本物なのか、まだ感覚が追いつかないところに新鮮さを感じました」(横瀬氏)

とそれぞれコメントした。

さらにイベントでは、最終プレゼンテーションに進んだ海外3か国の学生チームからビデオメッセージが届き、それぞれ本大会への抱負を語った。

「プロジェクトを通じて異なった言語の間にある障壁に対処したいと考えている。すべての人々が素晴らしい思い出を作ることによって、より異文化間コミュニケーションを取りたくなるようにしました」(中国チーム代表、林雪儿氏)

「すべての人々があらゆるオリンピックのスポーツのルールに素早くアクセスし、ルールを理解できるような使いやすいアプリケーションを作ることによって、人々をスポーツの魅力に引き込みたいです」(フランスチーム代表、シモン・ヴァンデフラート氏)

「新しい発明やイノベーションで、すべてのレベルの聴覚障害をもった人々がオリンピックにいくことができるようにしたい」(アメリカチーム代表、ジョシュ・アサンチアゴ氏)

そして会場では、日本代表の横瀬氏もスピーチを行い「自分のサッカーでの体験を通して、子どもたちに向けてスポーツを楽しむ機会を作れないかと考えている」と熱く語った。

なお、この日のイベントを前に予選大会が各国で行われ、健常者と障がい者、リアルとバーチャル、性別など、さまざまな壁を超える力と可能性をテーマに数多くのアイデアが披露された。当初、予選通過者による最終プレゼンテーションは昨年8月に行われる予定だったが、新型コロナウィルスの影響により今年8月に延期。この日行われたのは、そのプレイベントにあたる。

オンラインとオフラインでの参加者がお互い認識し合うことで、新たなコミュニケーションが生み出された今回のイベント。リアルとバーチャルの壁を超えた「with コロナ時代のイベントモデル」への挑戦となったことは間違いない。

来る8月に行われる最終プレゼンテーションにも、この「Mirror Field」は活用される予定だという。新テクノロジーを活用したこれからの時代にあったイベントの形にも注目したい。

SPORTS CHANGE MAKERS – Panasonic
https://www.panasonic.com/global/olympic/ja/sportschangemakers.html

(執筆者:小山田滝音)

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