軽量で折り曲げ可能、東芝のフィルム型太陽電池がCEATEC 2021 経済産業大臣賞を受賞【CEATEC 2021 ONLINE】

東芝がCEATEC AWARD 2021経済産業大臣賞を受賞

 CEATEC 2021 ONLINEが10月19日より開幕した。それに先駆け、CEATEC AWARD 2021が発表され、経済産業大臣賞に株式会社東芝の「フィルム型ペロブスカイト太陽電池」が選出された。

 CEATEC AWARDはCPS/IoTによるSociety 5.0の実現を促し、新たな価値と市場の創造・発展に貢献、関係する産業の活性化に寄与することを目的としたもので、総務大臣賞、経済産業大臣賞、カーボンニュートラル部門賞、スーパーシティ/スマートシティ部門賞、DX部門賞、ソリューション部門賞、要素技術・デバイス部門賞、スタ-トアップ&ユニバーシティ部門が用意されている。

 本稿では経済産業大臣賞になった「フィルム型ペロブスカイト太陽電池」を紹介していく。また総務大臣賞、及び@@link|https://internet.watch.impress.co.jp/docs/event/1359396.html|部門賞|bn@@については別稿において紹介する。

 なお、CEATEC 2021 ONLINE10月22日まで開催。入場は無料だが入場登録が必要となる。

軽量で折り曲げ可能なフィルム型太陽電池

 「フィルム型ペロブスカイト太陽電池」は東芝がCEATECの企業エリアで出展しているもの。カーボンニュートラル社会の実現やVPP(Virtual Power Plant)において、再生エネルギーの引き合いは強く、日本においてはその割合を順次増加させていく見込みだ。その手段ひとつである太陽電池は、日本各地で見かける多結晶シリコン太陽電池が主流だが、設置要件にいくつか問題がある。必要な面積であったり、重量であったり、比較的平らな場所が必要であるなどだ。その一部を解決し、都市部への実装も容易になるというものが東芝のフィルム型大面積ペロブスカイト太陽電池だ。

フィルム型大面積ペロブスカイト太陽電池

 フィルム型大面積ペロブスカイト太陽電池は、軽量かつ薄型、フレキシブル性があり、都市部への設置を容易にするほか、これまで難しかった場所への設置も可能になる。軽量であるため、家屋の屋根やビルの窓なども対象になり、フレキシブル性からある程度の曲面にも対応する。エネルギー変換効率は現時点で15.1%。これは多結晶シリコン太陽電池のエネルギー変換効率に相当し、製造コストについても多結晶シリコン太陽電池よりも低くなる見込みだ。

 選評では製造プロセスも評価されている。従来の成膜プロセスは2ステップだったが、2ステップのプロセスでは大面積が難しく、また工程の多さから塗布速度が遅く、量産には不向きだった。そこで1ステップで済むメニスカス塗布法を開発。高速に大面積を均一に塗布できるようになったため、量産化への目処がつき、エネルギー変換効率の向上にも繋がった。目標とする製造コストは15円/W。

 今後、東芝は実用化サイズとして想定する受光部サイズ900cm 2 を目指すとともに、エネルギー変換効率20%以上の実現を目標にするとしている。

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