世界最大の「タワー型」に「バス停型」も、中国の巨大空気清浄機、深刻化する大気汚染対策、効果は?

世界最大の「タワー型」に「バス停型」も、中国の巨大空気清浄機、深刻化する大気汚染対策、効果は?

深刻化する中国の大気汚染に対応するため、北京市内の公園に「タワー型」の世界最大の空気清浄機が設置された。中国では「バス停型」の巨大な空気清浄機も開発されたが、効果のほどは未知数だ。北京の公園に設定された巨大な空気清浄機

2016年10月8日、北京名物としてすっかり定着した大気汚染。深刻化する汚染対策の一環としてPM2.5などの微小粒子状物質を除去する「タワー型」の世界最大の空気清浄機が市内の公園に設置され、稼働を始めた。中国では「バス停型」の巨大な空気清浄機も開発されたが、いずれも実際の効果は未知数だ。

人民網によると、中国各地の大気汚染は依然として深刻。国務院の「大気汚染防止行動計画(大気十条)」が来年でその期限を迎えるが、北京市と上海市はまだ目標達成しておらず、目標との間に最も大きな差がある。目標では北京市のPM2.5年間平均濃度は60μg/m3以内だが、昨年の北京市の数値は80.6μg/m3。上海の2017年の目標は49.6μg/m3以内だが、昨年の実際のデータは53μg/m3だった。

1日からの国慶節(建国記念日)の大型連休中の北京市では、大気の「重度汚染」が2日連続で発生することが予測される「黄色警報」が発令され、せっかくの祝日が台無しになった。北京の米大使館のウェブサイトによると、PM2.5を含む汚染指数は2日に「健康に極めて悪い」レベルの281を記録し、3日も「健康に悪い」レベルが続いた。

こうした中、人民網などによると、北京にある751D.Parkファッションデザイン広場に「世界最大」をうたう空気清浄機の塔が登場、9月29日から稼働を始めた。オランダ人の専門家が中国環境保護部の支援を受けて設計した。高さ7メートルで、名付けて「スモッグフリー・タワー」。

特許取得済みのオゾンを生成しないイオン化技術と、少量のグリーン電力を使って、1時間に3万立方メートルの空気をつくり出す。スモッグとともに、空気中を浮遊するPM2.5およびPM10の粒子の75%以上を捕捉して回収し、タワーの周囲360度にきれいな空気を放出するため、タワーを取り巻くほぼ円状の範囲で空気がきれいになるとされる。

集めたほこりの粒は圧縮してアート作品としての指輪のセンターストーンを作ることができる。市民からは「焼け石に水」との声もあるが、大気汚染のない将来に向けて市民を啓発する狙いもあり、「スモッグフリー・タワー」は今後、国内を巡回する予定という。

中国では1年半前にも「バス停型」の空気清浄機も開発済み。人民網が伝えた新京報の記事によると、高さ2メートル、幅3メートルで、底部の吸込口から大気を取り入れ、内部のろ過装置によりPM2.5とPM10を除去し、清浄した空気を上部の吹出口から出す仕組みだ。研究データではPM2.5とPM10のリアルタイム濃度を平均40%削減できる。

この空気清浄機は、香港で最も賑やかな繁華街の一つであるクイーンズロードで、2カ月にわたり試験的に使用された。その後、北京の清華大学に寄贈され、キャンパス内でテストするはずだったが、使われているかどうかは不明だ。(編集/日向)

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