中国政府の観光客ブラックリスト制度に予防効果なし、罰金などの経済的制裁が不可欠―米紙

中国政府の観光客ブラックリスト制度に予防効果なし、罰金などの経済的制裁が不可欠―米紙

12日、中国政府はマナーの悪い観光客をブラックリスト入りさせることでマナーアップを図ろうとしているが、罰金などの処罰がなければ予防効果は見込めないと指摘されている。資料写真。

2016年10月12日、中国紙・参考消息(電子版)によると、中国政府はマナーの悪い観光客をブラックリスト入りさせることでマナーアップを図ろうとしているが、ニューヨーク・タイムズは10日、「罰金などの処罰がなければ、予防効果は見込めない」と報じた。

国慶節(建国記念日)の大型連休中、中国ではマナー不足やエチケット違反を問題視する書き込みや画像がネット上に多数掲載され、国内外の中国人観光客が中国のイメージ悪化につながるのではないかとの懸念が指摘されていた。「中国人の財布はふくらんだが、それに見合った礼節は身についておらず、外の世界のこともよく知らない」との書き込みもあった。

マナー不足やエチケット違反が問題視されるようになり、中国政府は2015年、そうした行為を自制させることを目的に、マナーの悪い観光客をブラックリストに掲載する制度をスタート。しかし、期待されたほどの効果は上がっていないという。

ブラックリストに掲載される期間は3年。リストは旅行会社や航空会社などの観光関連企業、公安機関などと共有され、リスト入りすると団体旅行などに申し込んでも拒否される可能性があるほか、航空機の利用や観光地を訪れることもできなくなる場合があるが、罰金などの経済的な処罰は行われていない。

2016年に入ってからもマナー不足やエチケット違反は減らず、新華社は「万里の長城に名前を彫り込んだり、黄河にごみを投げ捨てたりの行為が続いている」と、ブラックリスト制度の効果を疑問視する記事を掲載。光明網も「ブラックリスト制度は張り子の虎でしかない」と評している。

制度ができて間もなくブラックリスト入りしたというある男性は「リスト入りしても何の支障もなかった」と話し、「タイから帰国したばかりで、またすぐに韓国へ行く予定だ。団体旅行はだめでも、個人旅行なら何の制限もない」と実情を明かした。(翻訳・編集/岡田)

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