新型コロナ感染拡大でロックダウン続く中国・上海、トレーダーらは会社で寝泊まり

新型コロナ感染拡大でロックダウン続く中国・上海、トレーダーらは会社で寝泊まり

新型コロナの感染拡大でロックダウンが続く中国最大の経済都市上海。現地の銀行や証券会社は金融取引に支障が出る事態を防ぐため、トレーダーらに会社に泊まり込むよう求めている。

中国で新型コロナウイルス感染症の拡大が止まらない。特に人口約2600万人の最大経済都市・上海は深刻。「ゼロコロナ」を目指す中国当局は都市封鎖(ロックダウン)に踏み切ったが、現地の銀行や証券会社は金融取引に支障が出る事態を防ぐため、トレーダーらに会社に泊まり込むよう求めている。

中国衛生当局によると、上海市では5日、前日に確認された市中感染者が1万3000人を超えた。1日の感染者が1万人を上回るのは初めて。5日に終わる予定だったロックダウンは当面継続される。

上海市では3月28日から市内を東部と西部に分けて段階的にロックダウンした。4月1日に解除予定だった東部では、大半の地域で封鎖が続く。感染者の広がりが想定を上回り、方針の修正を余儀なくされた。

こうした中、米CNNは金融機関1000社以上が集まり、通常通りの業務を続けている上海証券取引所がある金融街の浦東新区では、ほとんどの会社でトレーダーらがオフィスで寝泊まりしている、と報じた。

事情に詳しい関係者はCNNに「トレーダーやファンドマネジャーは泊まり込み1泊につき500〜2000人民元(約9600〜3万8500円)の手当を支給されている」と語った。デスクの下に簡易ベッドを置いたり、寝袋や食事、洗面用具を支給したりする会社もある。

980億ドル(約12兆2500億円)相当の資産を管理しているという資産運用会社の中欧基金は、上海で感染がエスカレートし始める中、確実に運用を継続させるため、投資ディレクターやファンドマネジャー数人が3月から寝泊まりを始めたことを明らかにした。同社は3月28日、中国版ツイッター「微信」で「現場責任者に任命されたある幹部は半月以上もオフィスに滞在している」とつづった。

別の資産運用会社、叡遠基金でも一部の社員が3月中旬からオフィスに寝泊まりしているといい、「週末も例外ではない。彼らは日用品を持ち込んで会社を自宅にしている」と微信に投稿。蓄え込んだ食料やデスク脇に置かれたキャンピング用ベッドの写真を掲載した。

新型コロナの感染拡大に伴い、中国では従業員がオフィスに泊まるのが日常になっている。ロイター通信によると、米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)の上海市の合弁事業はロックダウンを受けて、労働者に対し工場の床で就寝するよう要請し、生産を継続している。従業員の住居と工場を同じ敷地内にまとめて外部と隔離する「バブル方式」に該当し、操業継続が可能になったという。(編集/日向)

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