ウクライナ情勢は脱グローバル化を激化させる―中国専門家

ウクライナ情勢は脱グローバル化を激化させる―中国専門家

中国メディアの中国新聞週刊は11日、「ウクライナ情勢は脱グローバル化を激化させる」と題する清華大学戦略・安全研究センター学術委員の閻学通氏の文章を掲載した。資料写真。

中国メディアの中国新聞週刊は11日、「ウクライナ情勢は脱グローバル化を激化させる」と題する清華大学戦略・安全研究センター学術委員の閻学通(イエン・シュエトン)氏の文章を掲載した。以下はその概要。

脱グローバル化はロシアとウクライナの衝突から始まったわけではないが、軍事行動はこの流れを必ず激化させるだろう。ロシアに対する制裁、切り離しは世界のサプライチェーンをひどく弱体化させた上、戦争は多くの国々に彼らと中国と米国との関係の再考を迫った。アジア太平洋地域の一部の国は中国と米国のどちらの側につくか選ぶことを余儀なくされており、これはこの地域で脱グローバル化が激しくなることを意味する。中米の二極構造がこの地域で形成されつつあり、競争は悪化するだろう。

アジア太平洋地域はすでに形成された二極構造の中で、二つの異なる地域に分かれている。一つは東アジアで、この地域は全体的に言うと高度な戦争免疫を持つ。もう一つはアジア太平洋地域の辺縁の国々で、彼らは域外の多くの戦争に積極的に参加した。一部の国は域外の戦争に自発的に参加し、一部の国は域外の戦争に巻き込まれるのを望まない。このことはこの地域の安全保障協力を非常に困難にさせている。

皆が地域化、グローバル化を口にするが、それはただ言っているだけだ。ロシアとウクライナの衝突はロシアと欧州諸国との矛盾、中国と米国との矛盾を深刻にするだけでなく、アジア太平洋地域の矛盾と衝突も激化させる。アジア太平洋地域の二極構造が世界の構造を形成し、それをさらに二極化することは避けられない。

世界秩序はウクライナ戦争によって極めて大きな損害を被るだろう。われわれは軍拡競争と軍事衝突を目にし、自由主義の影響がより小さくなっていることにも気が付いた。全ての大国でメディアは自らの側の立場を語るだけで、包摂的ではなくなった。世界について言えば、ポピュリズムが主導的なイデオロギーになる可能性がある。(翻訳・編集/野谷)

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