北京市内でアジア最大のスーパーが閉店、大型商業施設に「自爆」現象

北京市内でアジア最大のスーパーが閉店、大型商業施設に「自爆」現象

アジア最大のスーパーと言われてきた北京市内のカルフール中関村店が閉店した。カルフールだけでなく、中国の大型商業施設は構造的な問題を抱えているという。

アジア最大のスーパーと言われてきた北京市内のカルフール中関村店が3月31日に閉店した。中国のポータル/ニュースサイトの捜狐は4月10日付で、ビジネスモデルが現在の中国に適合しなくなったためと論評する記事を発表した。

フランス小売企業であるカルフールが中国に進出したのは1995年だった。それまでの中国になかった大型商業施設の業態は成功し、カルフールはわずか10年で、中国大陸部に60店舗以上を開設した。

しかしカルフールは2010年に西安店を閉店した。同店は売上高が予想を下回り、赤字が続いていた。開店してわずか3年での閉店だった。その後もカルフールの閉店は続いた。18年には20店舗、19年には17店舗、20年と21年には20店舗以上と、閉店件数は増加した。

中国チェーン協会が10年に発表したスーパーチェーンのランキングで、カルフールの売上高合計は338億元で中国第2位だった。しかし20年のランキングでは、売上高は272億元にまで縮小し、順位は第8位だった。

中国ではカルフールだけでなく、チェーン展開する大型商業施設の閉店が増えている。新型コロナウイルス感染症の影響で打撃を受けたのも事実だが、それだけではない。「商売方法」そのものに問題があり、改善できていなかった。つまり、チェーン展開型の大型商業施設の没落には「自爆」の要素がある。

歴史を振り返れば、中国に大型スーパーが出現する前にも大型小売施設はあった。改革開放の結果として生産力が向上して品不足は解消されていった。しかし店頭に並ぶ商品のブランドの種類が少ない状態は続いた。また、客はカウンター越しに店員に声をかけ、後ろの棚にある商品を取ってもらった。接客も無愛想であることが珍しくなかった。新たに出現した大型スーパーは「明るい店内」「豊かな品揃え」「商品を手にとって選べる」「接客のよさ」などで消費者を魅了した。

そして、新しいタイプの大型スーパーで売られてこそ「一流ブランド」と見なされる風潮が定着した。供給側にとっては、商品を新型の商業施設で扱ってもらえなければ、優秀さをいくら宣伝しても、「大ぼらだ」と消費者に判断されてしまう。

その結果、小売店側は商品供給側に対して、さまざまな名目の費用を要求するようになった。これまでの報道によれば、上海に拠点を置き1000店舗以上を展開する有名コンビニチェーンは商品供給側に対して、店舗での取り扱い開始時に「出店料」として100万元(約1950万円)を要求する以外にも、バーコード取扱い費用、陳列費用などを徴収するという。

しかし新型コロナなどの影響で消費が落ち込んでも、小売店側は自らの経営能力の至らなさを反省しなかった。そして商売の落ち込みの埋め合わせを外部に転嫁した。その結果、大型小売店チェーンに自社製品を扱ってもらおうと考える供給側企業は減少した。これが大型小売店チェーンの「死に至るスパイラル」だ。

カルフールだけなく、大型小売店チェーン全体が低迷していることは、かつてのビジネスモデルがすでに通用しなくなっていることを意味する。かつては「強さを誇った」ビジネスモデルを一新し、新たなビジネス、新たな小売り方式を掘り起こして、迅速に新たな販売チャンネルを得る以外に、大型小売店チェーンが隆盛を取り戻す方法はない。(翻訳・編集/如月隼人)

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