旅客機出発時に「規則違反あった」―内部告発を受け中国で物議

旅客機出発時に「規則違反あった」―内部告発を受け中国で物議

中国南方航空の旅客機の地上整備士が、旅客機の出発直前の作業について規則を守っていなかったとする「内部告発」が公開された。

中国で、中国南方航空の旅客機の地上整備士が、旅客機の出発直前の作業について規則を守っていなかったとして、議論が発生した。中国では3月21日に、中国東方航空の旅客機が墜落して乗客乗員の132人全員が死亡する事故が発生している。

「内部告発」と題した指摘は、ネット上で公開された。出発直前に地上整備士側に規則違反があったとされたのは、2日午前に北京大興空港から四川省の成双空港に到着した中国南方航空CZ8847便だ。同便の機材はエアバス320−200だった。客席数は149とされる。「内部告発」には、空港関係者しか撮影できないと思われる画像が添付されていた。画像にある機体などは、CZ8847便のものと一致している。

「告発」は、第1の規則違反として、地上整備士の機長に対するエンジン始動の要請を挙げた。旅客機は出発準備が整って所定の位置までけん引されれば、整備士はただちに機長に対してエンジン始動を要請しなければならない。しかし始動を要請するはずだった整備員は、左側エンジンの後方に別の作業員がいると思い、要請を遅延させたという。仮にエンジンの後方に人がいた場合、エンジンから噴出するの高温で極めて強い気流に直撃されれば重大な事故につながりかねない。

しかし「告発」は、問題とする整備士について、明文化された規則があるにもかかわらず、主観的な憶測だけで機長への要請を遅らせたとして、「規則を理解していなかった」と主張した。

同問題を紹介した中国メディアの上遊新聞は、ネットではこの件についてさまざまな意見が寄せられていると紹介。主観的な憶測であっても、同僚がエンジンの後方にまだとどまっていた恐ればあるならば、エンジン始動の要請を遅らせることは問題ないとの意見も寄せられたという。

なお、同機は機長の判断でエンジンを始動したという。

「内部告発」が主張するもう一つの「規則違反」は、整備士の機長に対する「発言不足」だったという。エアバス320−200は双発のジェット機で、エンジン2発が始動すれば、機長は地上整備士に対して、機長側からの要求が全て遂行され、機体やエンジンの状態が正常であるかを問い合わせる。そして機長との会話を終える際に整備士は「機長、行ってらっしゃい。楽しい飛行を。一路、順調でありますように」と通達することが規則で定められているという。

しかし問題視された整備士は「機長、行ってらっしゃい」で機長との会話を締めくくった。自分が任務を無事に終えた安心感で、定められた文句の最後の部分を失念したとみられるという。「告発」は整備士を「状況認識ができておらず、心理面で弱い」と批判した。

上遊新聞によると「第2の規則違反」については、「告発」を支持するネットユーザーが多い。「航空会社はスタッフに対して、用語を厳格に使うように要求している。これは間違いではない。気が緩むと人名に関わる」、「航空機のねじが1本足りない状態に例えられる。ちゃんと戻ってこれたら、偶然の幸せだ」、「冗談じゃない! 。標準は標準、規範は規範だ。厳格に実行されねばならない」といった意見が寄せられたという。

「告発」はさらに、格納庫内での作業でも、一部整備士は作業の過程で誤解や規則違反をして、発見が遅れたり改善が不十分な現象が存在すると指摘した。

中国南方航空は「告発」が指摘した問題について、調査を進めているという。(翻訳・編集/如月隼人)

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