ここは日本じゃないぞ!ソウルのタクシーの“改善”計画に運転手やネットから不満噴出

ここは日本じゃないぞ!ソウルのタクシーの“改善”計画に運転手やネットから不満噴出

14日、韓国・ヘラルド経済によると、ソウルのタクシーに寄せられた苦情を基にこのほど決定したサービス改善策が、思わぬ賛否の議論を巻き起こしている。写真はソウルのタクシー。

2017年7月14日、韓国・ヘラルド経済によると、ソウルのタクシーに寄せられた苦情を基にこのほど決定したサービス改善策が、思わぬ賛否の議論を巻き起こしている。

物議を醸しているのは、6年ぶりに復活導入されることになったタクシー運転手の制服だ。ソウル市内の法人タクシー運転手の服装は2011年6月に「自由化」、それまでの制服が廃止されたが、管轄する市には「運転手の服装が適切でない」との利用者からの苦情がこの間少なからず届けられたという。そのため市は、業界の労使協議を経て今年4月に最終合意を引き出し、9月からの制服着用義務化を決めていた。

しかし現場の運転手からの不満の声は収まらないという。最も問題とされているのは、今回の義務化が法人タクシーの運転手のみを対象としている点。義務化対象の運転手からは、「まるで法人タクシーの運転手だけに問題があると言われているよう」との声が聞こえる。背景には、ソウル市内で営業する法人タクシー運転手が3万5000人であるのに対し、個人タクシー運転手が約5万人と、数で圧倒している実情がある。

また、ワイシャツにネクタイ、ベストに決められた制服自体も、運転手には抵抗があるようだ。50代のある運転手は、「統一した服装でタクシー運転手のアイデンティティーをよみがえらせるのは良いこと」としながらも、「1日12時間も運転せねばならない身としては、ネクタイは歓迎できない」と話す。彼の会社ではすでに制服が支給され着用が始まっているが、夏場にネクタイをする運転手はほとんどいないという。

韓国のネットユーザーからも、制服着用を強いられる運転手に同情の声が上がっている。ヘラルド経済の記事には2000件ほどの書き込みがあり、「夏場のネクタイの扱いは流動的にしてあげてほしい。ネクタイの強要は時代に逆行しているようにも思う」「ワイシャツをきちんと着てくれれば十分」「ネクタイにベストまでとは、不便そう。これは嫌だね」などのコメントが多数の共感を得た。

また「運転手が制服をビシッと着てドアまで開けてくれる日本のタクシーに乗ると気分がいいのは事実。でも韓国の運転手は給料も安いし仕事もきつい。服装まで強要できないよ」「ネクタイにシートベルトまで締めて12時間以上も運転させるなんて、ここは英国や日本じゃないぞ!『締め付け』をするならそれ相応の待遇をしないと。韓国のタクシーに英国や日本のサービスを求める方が間違い」など、日本などと比較しての意見も。

さらに「典型的な税金の無駄遣い」「服装はいいから、運転の方を確実にしてくれ。タクシーのせいで事故になりそうなことがものすごく多いよ」と、制服は不要との声もみられた。(翻訳・編集/吉金)

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