ファーウェイが22年上半期業績を発表、「事業構成の変化」が改めて鮮明に

華為

華為技術(ファーウェイ)は12日、2022年上半期(1−6月)の業績を発表した。同社の新たな成長部門として注目される「企業向け業務」による収入は前年同期比で27.5%増だった。一方で端末機器業務は同25.3%減だった。「事業構成の変化」が改めて鮮明になった。

■ファーウェイの異業種間協力が着実に成長、「質の高い成長」を強調

22年上半期の売上高は前年同期比5.9%減の3016億元(約5兆9700億円)で、純利益率は5%だった。ファーウェイは事業全体を通信キャリア向け業務、(通信キャリア以外の)企業向け業務、スマートフォンやウエアラブル製品を製造販売する端末業務に分類している。通信キャリア向け業務の売上高は同4.2%増の1427億元(約2兆8200億円)、企業向け業務は同27.5%増の547億元(約1兆800億円)、端末業務は同25.4%減の1013億元(約2兆円)だった。中国の金融情報サイトである同花順は、ファーウェイの22年上半期の業績について、「全体的に予想通りだった」と説明した。

ファーウェイの胡厚崑輪番会長は22年上半期の経営状況について「端末業務がかなり大きな影響を受けたにもかかわらず、ICTインフラ業務は安定成長を維持した。弊社はデジタル化と低炭素化のトレンドを積極的にとらえ、顧客及びパートナーのために価値を創造することで、質の高い成長を実現していく」と述べた。

ファーウェイは米トランプ政19年から同社製品の排除の方針を打ち出し、米国以外にも同調の動きが発生したことで打撃を受けた。特にスマートフォンなどではハイテク部品の入手困難で製造工程で問題が出たり、ソフトウエアの使用を含めて米国企業との取引が困難になった。

■中国ではスマホ市場全体が低迷、ただし折り畳み式は急成長

中国市場における22年上半期のスマートフォンの販売については、ファーウェイだけでなく、市場全体の縮小が目立つ。香港に本社を置く調査会社のカウンターポイントによれば、中国市場では22年第8週から第16週まで、スマートフォンの売上高全体が連続して下落した。中国の金融情報会社である東方財富は、スマートフォンの販売落ち込みの原因について「ロシア・ウクライナ戦争やインフレの進行、一部地域における新型コロナウイルス感染症の発生」との見方を示した。

なお、中国のスマートフォン市場でも折り畳み式機種に限れば、市場は急拡大しつつある。ファーウェイの折り畳みスマートフォンの22年第2四半期(4−6月)の売り上げ台数は前年同期比70%増の31万5000台で、シェア率50%以上を維持した。

■事業構造の転換進む、端末分野ではB2Bにも注力

ファーウェイは22年4月の時点で、それまでの「消費者向け業務」を「端末事業」に変更した。ファーウェイの端末業務は今後、消費者向け製品と商用製品の2系統の製品を全面的にカバーし、消費者向け製品は引き続き大衆消費者へのサービスに焦点を当て、商用製品では政府と企業の顧客に焦点を絞る。

ファーウェイは一方で、21年後半から炭鉱、スマート道路、スマート太陽光発電、空港・鉄道建設など、多くは異業種企業や公共事業への支援事業に特化した「軍団」と呼ばれる組織を設立した。2022年上半期までの状況を見る限り、異業種に対する支援事業は着実に伸びつつある。

シンガポールに拠点を置く技術関連市場の分析会社であるキャナリスによると、ファーウェイ・クラウドの市場シェアは21年末までに業界第2位の18%に達した。年間成長率は67%だったという。ファーウェイ・クラウドの強みは、行政関連業務の経験を蓄積したこととされる。また、ファーウェイは他の事業分野と同様に、クラウド関連でも省エネ・低炭素を極めて重視して、多くの技術を注入している。

■開発に協力した自動車が2万6000台以上納品

ファーウェイについては最近、自動車分野への進出が注目されている。ファーウェイは自動車関連について、「完成車の製造に乗り出す意図はない」と繰り返し強調している。高性能で利用者に「新たな体験」をもたらす電気自動車やスマート自動車の開発のために、自動車メーカーを支援するとの立場だ。

ファーウェイが提携している主要な自動車メーカーに、重慶小康工業集団の子会社で米カリフォルニア州に本社を置くセレス(賽力斯)がある。ファーウェイの支援を受けて開発された問界(ウェンジエ)M5は22年7月末までに、2万6348台が納品された。なお問界M5はセレスが製造しているが、ブランド名がAITO(アイト)なので、AITO ウェンジエM5などと呼ばれることもある。(翻訳・編集/如月隼人)

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