日本人が“残業依存”脱却と共に考えるべきこと―中国紙

日本人が“残業依存”脱却と共に考えるべきこと―中国紙

4日、人民日報は「日本人が“残業依存”から抜け出した後」と題する記事を掲載した。資料写真。

2017年7月4日、人民日報は「日本人が“残業依存”から抜け出した後」と題する記事を掲載した。

記事は「日本の残業文化は高度経済成長期の1950〜60年代に形成された」と説明し、技術を持つ従業員を引き留めて次々と寄せられる注文に対応するために終身雇用と年功序列制度が生まれたと紹介する。その上で「会社を家とみなす日本式集団主義の下、残業は一般的な状態になった」と述べ、戦後の日本経済が奇跡的な成長を遂げる一方、過労死などの問題が生じたことに言及。昨年起きた女性会社員の過労自殺が長時間労働に関する関心を再び引き起こしたと指摘する。

さらに「長時間労働は作業効率の引き上げを意味しない」とし、2014年の日本人の平均年間労働時間はフランス、ドイツより約300時間長かったが、労働生産性は先進7カ国(G7)で最も低いと説明。「労働力の欠乏や消費低迷などの要素を加えると、日本の経済復興の難度は想像に難くない」とつづる。また、個人の自由な時間が仕事に過度に占拠される弊害として恋愛や結婚、出産や育児に消極的な人が多いことを挙げ、「日本では残業が勤勉の表れと捉えられる」「残業のない夫に妻はその前途を期待しない」という。

記事はこのような状況を説明した上で「人手不足という背景の下、従業員が仕事と家庭を共に顧みることができる条件を整えることは企業の競争力を高める重要な前提」と述べ、ノー残業デーを設けたり、決まった時間にパソコンのシステムを閉じるといった企業側の取り組みがあることを紹介するが、このような措置がすべての人の歓迎を受けていないとの側面を指摘。反対派の多数を占める主婦からは「夫が家に長時間いるとけんかが起きやすくなる」「何をすればよいか分からない」などの声が寄せられていると説明し、退勤後の過ごし方について考える必要性に言及する。

記事は最後に「(勤務時間である)8時間以外の時間をどうやって過ごすかは、日本人にとって深刻な社会問題。政府は“残業依存”から脱却するための策を打ち出しているが、政府の呼び掛けだけでは足りない。心身の健康と仕事は共に重要であり、しっかりと働いてより良い暮らしをして初めて個人、企業、社会に良性の相互作用が生まれるのだ」と論じた。(翻訳・編集/野谷)

関連記事(外部サイト)