米中軍用機の東シナ海での異常接近、両国軍部の「非難合戦」に

米中軍用機の東シナ海での異常接近、両国軍部の「非難合戦」に

国防総省は24日、中国軍の戦闘機が23日に東シナ海上空で米海軍偵察機に異常接近したことについて、中国軍機の飛行を「危険な行為」と非難した。写真はJ−10。

米国国防総省のデービス報道部長は24日、中国軍の戦闘機「J−10(殲−10)」が23日に東シナ海上空で米海軍の偵察機EP−3に異常接近したとして、中国軍機の飛行は「危険な行為だった」と非難した。これに対して、中国国防部の任国強(レン・グオチアン)報道官は25日、米軍用機の飛行を「危険でプロの行為ではなく非友好的」などと非難した。

中国側のJ−10は2機で、うち1機は米偵察機EP−3の下方を高速で追い抜いた後、速度を落としてEP−3の前方を飛行した。双方は約90メートルにまで接近し、EP−3は方向転換を余儀なくされたとされる。デービス報道官は、「危険な状況だった」と述べた。

中国国防部の任報道官は「中国空軍は法に基づいて処理した。中国側パイロットの処置は合法的で必要かつプロのものだった」と主張。問題が発生した原因について「米軍機の中国に接近しての偵察は中国の国家安全に対する威嚇であり、米中両軍の空の安全を損ね、双方のパイロットに危険をもたらしている。米中の空における想定外の事態をもたらす根源だ」と米国側を非難、「米国は危険で、プロの行為ではなく、非友好的な軍事活動をただちに停止すべきだ」などと論じた。

中国外交部の陸慷(ルー・カン)報道官も25日の定例記者会見で、この件について「中国側は一貫して、国際法と国際ルールに基づき、海上の飛行の秩序と安全を維持するよう努力している」、「米国の軍艦と軍用機は長期にわたり、高い頻度で中国の沿海で偵察活動を実施し、中国の海と空の安全に深刻な脅威を与えている」などと、米国を非難した。

米中両軍用機が東シナ海や南シナ海上空で異常接近する事態は、繰り返し発生している。2001年4月には南シナ海上空で米海軍のEP−3E電子偵察機と中国海軍のJ−8IIが接触。J−8IIは墜落して行方不明となり、後にパイロットの死亡が認定された。EP−3Eは中国の海南島の飛行場に不時着して乗務員と機体が拘束され、両国の外交問題になった。

中国側はEP−3Eが急旋回したため事故が発生したと主張したが、機敏な戦闘機と大型で比較的鈍重なプロペラ機のEP−3Eが接触した理由としては無理がある。米国側は、中国人パイロットの挑発的な飛行が原因であるとした。(翻訳・編集/如月隼人)

関連記事(外部サイト)