インドの「高速鉄道経済」は前途多難、日本の技術導入も4年以上遅れ―中国メディア

インドのニューデリー駅

2022年9月29日、中国メディアの環球時報は、インドが実現を目指す「高速鉄道経済」について先行きが不透明だと報じた。

記事は、インド鉄道省が先日、現地で製造した準高速鉄道列車「バンデバラト・エクスプレス2号」の運行を9月30日より開始し、モディ首相がセレモニーに出席する予定であることを明らかにしたと紹介。同号の最高時速は2019年にデビューした「バンデバラト・エクスプレス1号」より20キロ速い180キロであると伝えた。

そして、インドでは準高速列車の開発に加え、計画時速320キロのムンバイ―アーメダバード高速鉄道の建設も進んでおり、「高速鉄道経済」実現に向けた動きが加速しているとする一方で、その前途は多難であるとした。

その上で、危険なイメージが定着しているインドの鉄道は、実際に既存の鉄道システムが高速列車走行に耐えられないと指摘。このため現在運行中の準高速鉄道列車も実際の運行時速は130キロ前後に抑えられているとした。また、準高速列車の事故もすでに頻発しており、「バンデバラト・エクスプレス1号」がデビュー2日目に早速、牛と衝突して運行停止を余儀なくされるなど、19年だけで牛と衝突する事故が5500件も発生したと伝えている。

また、ムンバイ―アーメダバード高速鉄道に使用する「弾丸列車」は日本が技術を提供し、その後インドが列車を製造することになっていると紹介。現在日本で運行されているE5系新幹線をベースにした車両の導入を検討しており、26年にはインド国内で時速350キロの走行試験を行う予定になっているとした。一方、線路の建設は現在もなお用地確保の段階にあり、23年に予定していた開通は現状では早くて27年にずれ込む見込みだと指摘した。

雲南省社会科学院の陳利君(チェン・リージュン)氏は「インドは高速鉄道建設を推進し、鉄道網発展計画を打ち出しているが、現状ではその前途は多難だ」とした上で、中央政府と地方が対立するインドでは複数の地域をまたぐ国家プロジェクトである鉄道建設の用地確保のハードルが非常に高いこと、開発や建設に使う資金調達が困難であること、さらに昨今の米ドル高騰により資金が国外に流れ、外部から高速鉄道建設用の資金を呼び込むことが難しいほか、インド経済がインフレの問題を抱えていることなどが、「高速鉄道経済」実現の足を引っ張っているとの見解を示した。(翻訳・編集/川尻)

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