中国が日本人のビザ申請停止、両国関係に再び波乱か?―独メディア

中国が日本人へのビザ申請制限、両国関係に再び波乱か?

2023年1月12日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、日本が中国からの入国者にPCR検査実施を義務化したことに対抗して中国が日本人のビザ申請を停止する措置を発動し、日中関係にさらなる暗雲が立ち込めたと報じた。

記事は、中国政府が10日に、日本による入国管理措置への報復として日本人の中国訪問ビザ発給を11日より停止することを発表したと紹介。ビザ発給再開の時期は明らかになっていないとした。

そして、欧米を歴訪中の岸田文雄首相が12日にロンドンで取材を受けた際、中国側の措置について、新型コロナ対策と全く関係のないところで中国政府が一方的にビザ発給を停止したことは極めて遺憾であるとし、日本側の措置があくまで中国の新型コロナ感染状況が把握できない状況の中で国内への急速な流入を防ぐためのものであると説明したことを伝えた。

その上で、中国が今月8日に海外渡航の規制を事実上撤廃したのに対し、日本や韓国だけでなく米国、英国、フランスなども中国からの入国者にPCR検査陰性証明の提示を義務化する措置を取り、モロッコに至っては中国からの入国を禁止したにもかかわらず、日本と韓国だけが中国から「差別的」と評され、ビザ発給停止の報復措置を受けたとしている。

記事はその理由について、複数の日本メディアからは「日本と韓国には圧力をかけやすいと中国が認識しているから」との見方が出ており、あるベテラン日本人記者の話として「中国国内では今なおコロナ対策への抗議が散発的に起きている。欧米諸国にかみつくよりも、どうせ遺憾の意を表して抗議だけで終わるであろう軟弱な日本や韓国を、国内の不満のはけ口に使ったのだろう」という意見を伝えた。

また、各国による中国からの入国者に対する規制に対し完全に黙っていては中国国内のパンデミックを間接的に認めることになり、「コロナに勝つ」という姿勢を保とうとする習近平(シー・ジンピン)政権としては受け入れられないため、まずは報復を行いやすい日本と韓国に対してアクションを起こし中国政府の立場を示したとの見方もあると紹介した。

記事は、昨年12月に日中両国で行われた世論調査で、中国に対して悪いイメージを持つ日本人の割合が87.3%、日本に悪いイメージを持つ中国人の割合が62.6%に達したと紹介。今回の件が、尖閣諸島など種々の問題を抱える日中両国の対立を激化させるさらなる火種となる可能性があるとした。(翻訳・編集/川尻)

関連記事(外部サイト)

  • 記事にコメントを書いてみませんか?