国民党党首、台湾統一地方選で「首長の座の総取りを目指す」―投票日は11月24日

国民党党首、台湾統一地方選で「首長の座の総取りを目指す」―投票日は11月24日

台湾北部の基隆(キールン)市内で行われた国民党の集会で、呉敦義党首は11月に投票が行われる統一地方選挙で、北は基隆市から南は高雄市まで首長の座を国民党が総取りすることを期すなどと述べた。

台湾北部の基隆(キールン)市内で3日に行われた国民党の集会で、呉敦義主席(党首)は11月24日に投票が行われる統一地方選挙について、「蔡英文政権は人々を失望させた」などとして、北は基隆市から南は高雄市まで首長の座を国民党が総取りすることを期すなどと述べた。台湾メディアの聯合新聞網などが伝えた。

台湾では2015年の総統選で、現職の馬英九総統に対する批判が極めて強かったことなので、民進党の蔡英文候補が馬英九の後継者になった国民党の朱立倫候補に圧勝した。しかし蔡総統は就任後、中国による厳しい締め付けに遭遇し、自らも重要な問題でなかなか決断を下せないなどで人気が急落。最近の世論調査では蔡総統の施政に「満足」と回答した人が31.2%、「不満足」と回答した人は64.5%に達した。

同調査では、頼清徳行政院長(首相)の施政を「満足」とした人は47.4%、「不満足」とした人は31.2%だった。台湾の世論調査で、「国家元首」である総統に対する評価が、首相に対する評価に及ばなかったのは、約20年ぶりの“珍事”という。

国民党の呉主席は、「蔡英文政権は能力不足で、人々を失望させた」と主張。台湾を代表する観光地の阿里山、墾丁、花東ではいずれも客数が低落しており、中国大陸との関係や経済など個別分野でも、人々の満足度は低いと主張。

11月の地方選で、基隆市長選の候補に国民党から立候補する予定の謝立功氏は世論調査で安定してリードしており、高雄市長選の候補予定者の韓国瑜氏も追い上げていると指摘。高雄市長選でも勝利は不可能でないとして、「(最北部である)基隆という台湾の頭から、(南の高雄という)台湾の尾まで、すべて勝利することを期す」などと述べ、国民党の過去の失敗は党内の団結ができなかったからとして、党員の結束を求めた。

国民党は2015年の総統選で、候補者に選出した洪秀柱氏が不用意な強硬発言などで人気が低迷し、人気が比較的高かった朱立倫氏が洪氏に代わって候補になったが、やはり惨敗した経緯がある。

国民党の呉敦義主席は1948年1月、台中県で生まれた。台北市議、南投県長、高雄市長など地方政治で長く活躍した。2009年からは行政院長や国民党の第一副主席を務めるなど、政府や党中央での活動が多くなった。国民党は馬英九政権末期から、主席が目まぐるしく交代するなどしたが、呉氏が2018年8月に主席に就任してからは、党内の混乱は沈静したかに見える。

台湾統一選の投票日は11月24日。中華民国の直轄市である台北市、新北市、桃園市、台中市、台南市、高雄市(六都)と台湾省(13県3市)及び福建省(2県)の首長や議会議員が選出される。なお、次期総裁選は2020年1月の見込み。2019年の早い時期には総統選への動きが本格化するので、18年11月の統一地方選に勝利した陣営は、勢いをそのまま総統選につなげることが可能で、大敗北すれば体制を立て直す時間の余裕がないままに、総統選に突入することになると見られている。(翻訳・編集/如月隼人)

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