暮らしは派手だが貯金ゼロ、生活費に苦しむ「ニセ中産階級」の苦悩―中国

暮らしは派手だが貯金ゼロ、生活費に苦しむ「ニセ中産階級」の苦悩―中国

12日、環球時報は現在の中国社会において一定の収入を持ちながら貯蓄や資産を形成していない「ニセ中産階級」層が焦燥感を募らせていると伝えた。写真は中国。

2019年8月12日、環球時報は現在の中国社会において一定の収入を持ちながら貯蓄や資産を形成していない「ニセ中産階級」層が焦燥感を募らせていると伝えた。

記事はシンガポール紙・聯合早報の11日付報道を引用。自らを「ニセ中産階級」と嘲笑する中国人2人を紹介している。

昨年山東省から北京市に引っ越した29歳の劉源(リウ・ユアン)さんはEC企業で販売を担当しており、月収2万元(約30万円)と「中の上」クラスの収入を持っている。フィットネスや日焼けサロンに通い、日本ブランドの肌ケア用品を取り寄せるなどリッチな生活をしているが、毎月3500元(約5万2000円)の家賃を差っ引くと手元に貯金は残らない。毎月の稼ぎをほぼ使い切ってしまう、いわゆる「月光族」である。

北京に住む36歳のメディア業界従事者・呉翠珊(ウー・ツイシャン)さんは夫と合わせて3万元(約45万円)余りの収入を得ている。6年前に両親の支援もあってマイホームも購入し、50万元(約750万円)のベンツに乗り、昨年は米国、ニュージーランドそして日本へ海外旅行した。なんともうらやましい生活だが、家と自動車のローン、旅行費用を除くと生活費はギリギリだという。豪華に見える生活とは裏腹に「カフェで1杯40元(約600円)のコーヒーすら飲めない」というのだ。

香港大学アジアグローバル研究所の陳志武(チェン・ジーウー)所長は「ニセ中産階級の憂慮は未来の生活や経済環境に対する安心感の欠如にあり、多くの中国人に財産性収入が不足していることが関係している」との認識を示すとともに、このような世帯は負債率が年々上昇していくと解説した。

現在中国経済は米国との貿易戦争や経済の下向き圧力に直面している。前出の劉さんもお金の使い方を考えないわけにはいかないと語る一方で「われわれ世代は恵まれた環境で成長してきたので、天性の楽観的な考え方を持っている。まだ大きな危機を感じていないので、お金を使ってしまう」と語った。(翻訳・編集/川尻)

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