<インタビュー>中国・韓国など18の国と地域でフリーハグ!桑原功一さんに聞いた、一番印象深かった国&出来事=そして壮大な目標への挑戦

<インタビュー>中国・韓国など18の国と地域でフリーハグ!桑原功一さんに聞いた、一番印象深かった国&出来事=そして壮大な目標への挑戦

「フリーハグ」を通じて世界の平和を訴える活動を行っている桑原功一さんが、「世界5大大陸でのフリーハグ」という壮大な目標を掲げてクラウドファンディングに挑んでいる。この挑戦を思い立った経緯をご本人にうかがった。

「フリーハグ」を通じて世界の平和を訴える活動を行っている桑原功一さんが、「世界5大大陸でのフリーハグ」という壮大な目標を掲げてクラウドファンディングに挑んでいる。この挑戦を思い立った経緯、そしてフリーハグへの想いをご本人にうかがった。

学生時代、教育学部で教師を目指していた桑原さんは、教師になる前に見聞を広げようと世界一周へ。中国やフィリピンへの留学、オーストラリアでのワーキングホリデーなどを通じて出会った中国人や韓国人たちの印象が、日本のメディアによって得ていたそれと大きく異なることに衝撃を受ける。そして、「日本人が抱いている先入観を、なんとかして変えたい!」と思い立ち、2011年に韓国ソウルで初めての「フリーハグ」に挑戦した。

それから8年、中国、台湾、香港のほか、モンゴル、ベトナム、カンボジア、ラオス、タイ、ミャンマー、マレーシア、シンガポール、インドネシア、フィリピン、スリランカ、インド、ネパール、バングラデシュでも活動を行い、18の国・地域を制覇。19年1月には、自身も「日本人が世界で一番フリーハグをしにくい場所」と評する中国南京市で、一時現地警察に連行されるハプニングがありながらも、約50人とハグすることに成功した。

そして今回、ユーラシア、アフリカ、北アメリカ、南アメリカ、オセアニアの「世界5大陸」でのフリーハグを目指している。


――今までフリーハグの活動をされてきて、一番印象深かった国、印象深かった出来事を教えてください。

一番印象深かった国は、やはり人生で一番最初にフリーハグを行った国、韓国です。日本人として行う韓国でのフリーハグが現地の人に受け入れられるのか、全く予想がつかなかったので、あの時の緊張感といったら半端ではありませんでした。路上に立ち、フリーハグボードを掲げるまで30分くらいはかかりました。でも、それも取り越し苦労で、多くの韓国の方がハグをしてくれました。誰もやったことがないことをやるのは本当に大変だけれど、自分を信じてよかったなと最後は思えました。

一番印象深かった出来事は、やはり中国南京の警察に連行されたことですね(19年1月)。連行された時は、もう先のことなど何も考えられませんでした。それが最終的には、警察の方もこの活動に理解を示してくれ、アドバイスまでいただけるなんて思ってもいませんでしたから。あの出来事が「多くの人が求めているものは平和なんだ」という確信を僕に与えてくれました。

――国によってハグの仕方に違いや特徴はありますか?

台湾人は本当にフレンドリーで、老若男女問わずハグがしやすいです。フリーハグをしていると、飲み物やお菓子をいただいたりすることがよくあります。

バングラデシュのハグはとても興味深く、一度に3回、右、左、右とハグします。また、厳格なイスラム教の国なので、女性とは一度もハグできませんでした。

インドネシアもイスラム教の国なのですが、比較的ゆるく、女性ともハグすることができました。ハグはせず、一緒に記念写真を取ろうとする人が多かったです。


――多くの人とハグするために気を付けていること、コツなどはありますか?

なるべく自分からハグをしにはいきません。相手が自発的にハグする姿を皆さんに見てもらいたいので、自分は所定の位置に立ち、ハグしてくれるのを待つようにしています。ただ突っ立っていると、ハグをする意思がないように捉えられてしまいますので、「いつでもハグできるよ」という意思表示で手を広げて待つようにしています。

それと、相手に親しみを感じてもらうための声かけは大切ですね。現地語で「こんにちは」「ハグしませんか」「ありがとう」の3つぐらいは覚えて、声かけをしています。小さい子どもがハグをしに来たときは、地面に膝をついて、同じ目線で子どもの目を見て、一人の対等な人間と感じてもらえるような姿勢でハグするようにしています。

フリーハグは一期一会なので、一度ハグした人と次に出会うことはなかなかありません。なので、出会えた喜びを笑顔で表し、感謝を思いっきり込めてハグをしています。

――日本のネット上では批判の声も多いということですが、そうした声にさらされてもなお、強い気持ちで活動を続けてこられた原動力はどこにあるのでしょうか?

批判を避ける方法は一つしかありません。それは何も挑戦しないことです。「人生は挑戦だ」と思っている自分にとって、批判は避けられません。でも、僕にはありがたいことに批判する人以上に、応援してくれる人がたくさんいます。自分がやりたいことをやって、それに共感して、いつも支えてくれる多くの人がいる。その人たちが喜んでくれることが、今の僕の原動力です。

――「世界5大陸でのフリーハグ」は壮大な目標ですね。プロジェクトを思いついた経緯を教えてください。

このプロジェクトを思いついたのは、「平和の祭典である2020年の東京オリンピックまでに、フリーハグで世界中の人々の心をつなぎ、日本から平和を全世界に発信していきたい!」と思ったことがきっかけです。

オリンピックのシンボルマークの五つの輪は、ヨーロッパ、アフリカ、アジア、オセアニア、南北アメリカの五大陸を指しています。今年の8月にまず季節が冬であるオセアニアから始め、アジア(中東)、アフリカ、ヨーロッパ、南北アメリカと回り、最終的にはオリンピックが開催される東京でフリーハグをする予定です。


――「世界5大陸でのフリーハグ」を「8年間続けているフリーハグの集大成」と明言されています。達成された後の活動について、お考えを教えてください。

まずは、世界各地で行ったフリーハグ動画を1本の動画にまとめたいと思っています。そして、今までの経験を1冊の本にしたいとも思っています。そのあとは、フリーハグとは違う形ですが、やはり動画を使って日本と海外をつなぐ架け橋となれるような活動を行っていきたいです。

――最後に「フリーハグ」への想いをお聞かせください。

僕がしているのはただの「ハグ」です。自分の目の前にいる人をハグする。ただその積み重ねです。この活動は、国家間の問題を解決するわけでもないし、ただの自己満足かもしれません。でも、「一人は万人の母」と言います。自分の目の前にいる一人を大切にしていくことが、この社会に何か変化を起こしていくはずと信じています。

また、どれだけ困難な問題のように見えたとしても、僕たち一人一人には必ず「できること」があるんだと、他の人を非難したり、怒りや嫉妬に身を任せたりするよりも、「自分のできることを淡々とやっていこうよ」と、自分が行動する姿を通して伝えていきたいです。


桑原さんのクラウドファンディングは、20日現在、目標金額250万円の50%を超える128万円に到達。締め切りは今月31日(金)の午後11時となっている。(取材/北田)

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