韓国・文在寅政権、誕生に大きな役割果たした労組と全面対決に=国内外に懸案抱える中、新たな難題

韓国・文在寅政権、誕生に大きな役割果たした労組と全面対決に=国内外に懸案抱える中、新たな難題

韓国・文在寅政権と政権誕生に大きな役割を果たした民主労総が全面対決の様相を見せている。民主労総委員長が逮捕されたのが直接のきっかけで、国内外に懸案を抱える文政権は新たな難題に直面した格好だ。

韓国・文在寅政権と政権誕生に大きな役割を果たした全国民主労働組合総連盟(民主労総)が2019年6月28日現在、全面対決の様相を見せている。違法行為を計画、主導した容疑で民主労総委員長が逮捕されたのが直接のきっかけ。国内外に懸案を抱える文政権は新たな難題に直面した格好だ。

聯合ニュースによると、民主労総は24日、青瓦台(大統領府)前で記者会見を開き、21日の金明煥委員長逮捕を批判した上で、全面的な闘争に入ると宣言した。7月18日に「文在寅政権の労働弾圧粉砕」を掲げる全面ストライキを実施する。

記者会見で民主労総は金委員長の逮捕を「文在寅政権の宣戦布告」と見なし、「文政権はスローガンでしか存在していなかった『労働尊重』を放棄し、『財閥尊重』と『労働弾圧』に乗り出した」と批判。「全面的かつ大々的な闘争を並々ならぬ決意で組織する」と表明した。

民主労総は韓国労働組合総連盟(韓国労総)と並ぶ労組のナショナルセンターで組合員数は約100万人。その組織動員力は群を抜いている。2016年に始まった朴槿恵大統領(当時)退陣要求の「ろうそくデモ」では動員の主力を担った。

民主労総と文政権の関係について、中央日報は「現政権からパートナー待遇を受けた」と指摘。「政府は積弊(長年の弊害)清算という基準で前政権における『被害者』概念を民主労総に植え付けた。ほとんどの違法デモに目を閉じた。警察が暴行を受けても、器物が損壊しても、公共機関が占拠されても、ただ黙っていた。被害者が悔しさを噴出させていると見なすようだった」とも説明した。

さらに「現政権は民主労総の要求をほとんど受け入れてきた」と言及。「文大統領が自ら『非正規職ゼロ』を唱えた。最低賃金を大幅に引き上げ、勤労時間の短縮を断行した。国際労働機関(ILO)核心条約の批准も強行する態勢だ。労働組合をつくってストライキなどの争議行為を事実上制限なく駆使できるよう保障する内容だ」と付け加えた。

その後、民主労総の要求はエスカレート。公共部門の解職者の復職や経営側を排除して政府と直接対話することなどを突き付けて、文政権との葛藤が深まっていた。昨年11月には大統領府の秘書室長だった任鍾ソク氏が「民主労総はもはや社会的弱者ではない」と公言するほどだった。

風向きが変わった背景として中央日報は「違法行為に対する警察の無気力な対応に批判が殺到した。法と原則という国家の基礎に対する懸念が強まっている」と解説。「政府としては法治のサインを国民に与える必要がある。深刻化する経済を反転させるための労使関係の変化も必要だ」と述べ、手に負えなくなって見放したとの見方を示した。(編集/日向)

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