韓国紙が文在寅大統領らを批判、「官製民族主義」「国民の反日感情に火を付ける」

韓国紙が文在寅大統領らを批判、「官製民族主義」「国民の反日感情に火を付ける」

日本による半導体材料の輸出厳格化に反発を強める韓国政府について、朝鮮日報は社説で「官製民族主義」「解決策を提示せず国民の反日感情に火を付ける」などと文在寅大統領らを厳しく批判した。韓国ソウル

日本による半導体材料の輸出厳格化に反発を強める韓国政府について、朝鮮日報は社説で「官製民族主義」と文在寅大統領らを厳しく批判した。この中では「解決策を提示せず国民の反日感情に火を付ける」と指弾し、「現実的かつ合理的な対応策を一日も早く準備していかねばならない」と訴えた。

社説は文大統領が12日、(韓国南西部の)全羅南道庁で「全羅南道住民は李舜臣将軍と共にわずか12隻の船で(日本から)国を守った」と述べたことなどを問題視。「韓日間の対立を念頭に、(豊臣秀吉が朝鮮に侵攻した)420年前の李舜臣将軍に言及するとはどういうことか。韓国大統領府のチョ・グク民政主席も(農民らが決起した1894年の)東学農民革命を素材とした歌『竹槍歌』にフェイスブックで触れた。外交対立の解決策を提示するのではなく、国民の反日感情に火を付けようとしている」と非難した。

続いて「日本の報復まで招いた今の韓日対立は、強制徴用被害者への賠償判決から始まった外交問題だ」と指摘。「韓国政府が事前に動いて日本側と対話を重ね、解決策を見いだしていれば、今のような事態にはならなかったはずだ。ところが『三権分立』を口実に8カ月にわたり韓国政府が事態を放置した結果、問題はここまで大きくなった。政府が緻密に対応できず、半導体産業や企業に大きな被害を出させておきながら、その一方で100年前の時のように『日本と戦おう』と呼び掛けているのだ」と語気を強めた。

さらに「2011年に中国と日本の間で尖閣諸島(中国名:釣魚島)領有権問題が起こった際、中国は共産党の指示で日本製品を燃やすなど感情的な対応に乗り出したが、国際社会からの支持を失ったのは中国の方だった」と説明。「国益について冷静に考えるべき政府まで感情的な対応に乗り出してしまえば、対立が一層激しくなり日本にさらなる口実を与えてしまう。政府次元での反日攻勢の結果、日本でも反韓感情がさらに拡散してしまえば、問題の解決には全くプラスにならないだろう」と自制を求めた。

文大統領についても「今年の三一節(朝鮮独立運動記念日)に行った演説はリベラル系の学者たちからでさえ、『典型的な官製民族主義』などと指摘された」と紹介。「官製民族主義は政府の失策に対する批判から国民の目をそらせるため、他の方面に注目を向けさせることを目的に行われるケースが多い」と主張した。

最後に社説は「冷静な外交的対応を求める声に対し、政府の支持者たちは『土着倭寇』などと逆に批判している」と論難。「感情の噴出は一時的だが、経済の悪化は長期にわたり影響し、国民に構造的な被害をもたらす」として、文政権に日韓関係の打開に向けた取り組みを呼び掛けた。(編集/日向)

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