内需が経済成長をけん引し始めた中国に、関税制裁は有効なのか―米メディア

内需が経済成長をけん引し始めた中国に、関税制裁は有効なのか―米メディア

20日、米国際放送局VOAの中国語版サイトは、中国経済成長に占める内需のウエイトが大きくなる中、米国政府が採用している関税付加による圧力の有効性について、専門家の見方を紹介する記事を掲載した。写真は雲南省の市場。

2019年7月20日、米国際放送局VOAの中国語版サイトは、中国経済成長に占める内需のウエイトが大きくなる中、米国政府が採用している関税付加による圧力の有効性について、専門家の見方を紹介する記事を掲載した。

記事は、中国政府が発表したデータで今年第2四半期の経済成長率が1992年以降で最低水準になったことが明らかになったのに対し、トランプ米大統領がTwitterで中国に対して発動した関税が巨大な効果を生んだとの考えを示せば、中国外交部が「経済成長の鈍化により米国との合意を望んでいるという米国の話はミスリードだ」と反論したことを紹介。「関税はトランプ大統領が言うほど有効なのか」と問題を提起した。

そのうえで、マッキンゼー・アンド・カンパニーが今月発表したデータで、世界の中国経済に対する依存度が絶えず上昇する一方で、中国は世界経済への依存を減らしており、中国が内需による発展モデルへと転換しつつあることが明らかになったとしている。

そして、コンサルティング企業ユーラシア・グループのアジア地域チーフであるマイケル・ハーソン氏が「確かに今の中国経済の対米輸出依存度は、10年ほど前とは異なる。米国の政策決定者はこの点を意識していない」と語る一方で、輸出がなおも中国経済において重要な一部であることについても軽視すべきではなく、中国を交渉のテーブルに戻す上で関税のカードを用いるのは依然として有効だとの考えを示したとしている。

ハーソン氏はまた、米国の目的が中国との貿易協定締結ではなく、中国の抑制になっていると指摘。このような姿勢では、どれだけ関税の圧力をかけても中国を交渉のテーブルに戻すことはできないと論じた。

そして、両国の貿易交渉における進展は決して簡単なものではなく「合意に達するには両国首脳がそれぞれ犠牲を払う必要がある」との見方を示し、米政府はタカ派から「中国に対して軟弱だ」とのそしりを覚悟する必要があり、習近平(シー・ジンピン)国家主席にとってはイノベーション政策などの問題で譲歩をすることを意味すると述べた。

さらに、米国経済が現在強さを見せていることで、関税による一部の影響が隠されており、これによりトランプ政権の強硬な立場を可能にしていると説明。この状況が続けば、来年の米大統領選挙までは双方で協議を続けたとしても具体的な成果は得られないだろうとの見通しを示している。(翻訳・編集/川尻)

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