ある米企業が語った中国から撤退しない理由―中国メディア

ある米企業が語った中国から撤退しない理由―中国メディア

21日、新華社は、米中で貿易戦争となっている中、ある米企業が語った中国を撤退しない理由について紹介する記事を掲載した。資料写真。

2019年9月21日、新華社は、米中で貿易戦争となっている中、ある米企業が語った中国を撤退しない理由について紹介する記事を掲載した。

記事は、米国のアウトドアウェアブランドの「クリムゾンクローバー」について紹介。米コロラド州ボルダー市でデザインし中国で製造している同社は、現在中国の4社と提携して製造していて、95%の商品が中国で製造されているという。しかし、米国による関税により、会社の発展の雲行きが怪しくなってきたとしている。

記事は、「高額の関税を避けるため、中国からの移転を提言する人もいる」と指摘。もし中国を離れたらどこへ行くのか、との疑問の声が出ているが、こうした問題についてクリムゾンクローバーの最高執行責任者・Gail Ross氏と創設者兼クリエイティブディレクターのRhonda Swenson氏が新華社のインタビューに応じた。

Ross氏は、「まずルーマニアやポルトガルなどの欧州を視察し、現地の企業と話し合いをしたものの、結果は中国のような良好な生産条件と高いコストパフォーマンスを持ったところはなかった」と語った。

また、南米への移転も否定。Swenson氏は「中国人は約束をきちんと守る。南米のある所では、例えば火曜日に商品を発送すると約束したら、木曜日に発送されればよい方」と述べている。

同社は、今年5月前にはメキシコへの移転も考慮したという。しかしこのプランも、米国が6月10日からメキシコからのすべての商品に5%の関税をかけると発表したことで取り消しになったと記事は紹介。Ross氏は「生産には安定した製造環境が必要で、後に米国政府はメキシコに対する関税を取り消したが、我々企業はこうした驚きに耐えられない」と語った。

同社は、米国政府の呼び掛けに応じる形で米国への回帰も検討し、デンバーの製造企業に問い合わせたが、得られた回答は「生産能力はあるが、中国では4カ月でできることが、ここでは12カ月かかる」というものだったという。「このため中国から移転するという考えはなくなった」とRoss氏は述べている。

続けてRoss氏は「生産を米国に移すには時間と資源、そして政府の支持が必要である。私たちは新工場が完成するまで1年も待つことはできない。政府は製造業が米国へ回帰するよう求めるが、これは現実的ではない」との見方を示した。

東南アジアへの移転についてRoss氏は、「生産チェーンの大規模な移転は非常に難しいことで、少なくとも2年はかかる。しかもこれらの国の品質レベルは中国に及ばない」とした上で「私たちの核心的な業務は中国にあり、中国の提携工場は信頼に値する長期的なパートナーである」と結んだ。(翻訳・編集/山中)

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