エセックス大惨事、語るべきは政治より人命

エセックス大惨事、語るべきは政治より人命

  英国エセックス州でトラックから39人の遺体が見つかった事件について、警察当局はまだ取り調べをしている最中です。ここに来て、事件発生直後に被害者らの国籍を憶測したメディアを疑問視する声が高まっています。報道はあくまで事実に基づくべきで、基本事実さえ誤認した報道は容認できるもので...

 英国エセックス州でトラックから39人の遺体が見つかった事件について、警察当局はまだ取り調べをしている最中です。ここに来て、事件発生直後に被害者らの国籍を憶測したメディアを疑問視する声が高まっています。報道はあくまで事実に基づくべきで、基本事実さえ誤認した報道は容認できるものではありません。

 エセックス警察当局は先週の木曜日に「犠牲者は全員中国人である可能性が高い」と発表したものの、まもなくしてその発言を撤回しました。その上で、「憶測しないよう」繰り返して警告しました。

 しかし、この事件に関する海外メディアの報道は無責任なもので、事実を誤認した内容さえありました。

 英国のあるメディアはこの事件を取り上げた際、ベテラン記者が「犠牲者の身元確認には時間がかかる」と言いながらも、すぐに流したのは、その記者が昔に取材した人身販売ネットワークに関する中国人男性の映像でした。また、別のチャンネルではキャスターは「犠牲者は中国人であるかどうか、まだ判明されていません」と切り出したものの、そのすぐ直後に「では、仮に犠牲者は全員中国人だとしましょう」という仮説を踏まえ、「中国政府の圧力で被害者の家族は公に姿をあらわせない可能性があるか」という質問に変えて、出演ゲストにコメントを求めました。

 一方、CNNは事件に関する長時間番組を制作しましたが、その中で「中国人の可能性が高いと見られているだけ」ということに触れながらも、「何故、中国人は命の危険を冒してまで英国に入国しようとしたか」をめぐり、出自の不確かなデータを使って、「中国には大きな移民ブームが沸き起こっている」と説明を続けました。また、拡大されつつある貧富の格差こそが要因だという見方を示しました。

 このような報道は言うまでもなく中国人の反感を買うしかありません。海外のメディアは彼らが想定した中国の影の部分を暴露しようという気持ちに対して理解はできるものの、あまりに性急に構えるとメディアの信頼度を損なうことになりかねません。

 警察当局はまだ事件について取り調べをしている最中ですので、ここで先ずは一呼吸を入れて、今回の悲劇で犠牲した死者たちの魂に思いを寄せてみませんか。彼らだって尊重されるべき命なのです。(提供/CRI)

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