日本の「ゆとり教育」失敗が示唆すること―中国専門家

日本の「ゆとり教育」失敗が示唆すること―中国専門家

2日、環球時報は、日本の「ゆとり教育」の失敗が中国の教育改革に対して与えるヒントについて論じた国家教育発展研究センター研究員・王暁燕氏の評論記事を掲載した。資料写真。

2019年11月2日、環球時報は、日本の「ゆとり教育」の失敗が中国の教育改革に対して与えるヒントについて論じた国家教育発展研究センター研究員・王暁燕(ワン・シアオイエン)氏の評論記事を掲載した。以下はその概要。

「負担減」は今の教育界で広く注目されている問題だ。日本のゆとり教育実施における教育の発展段階は、現在のわが国が実施している負担軽減政策と非常に似ている。日本が残した教訓をくみ取ることで、わが国が合理的な負担減を模索するための参考になる。

日本では1970年代からゆとり教育を推進してきたが、2016年に政府が「脱ゆとり化」を宣言し、ゆとり教育の失敗を認めた。その要因は主に三つある。

第1に政策理念が浸透しなかったこと。初期のゆとり教育は単に授業時間や教育内容を大幅に削減するだけで、「どこまで学ぶか、どこまで教えるか」の意思統一が図れなかった。

第2に、政策を進めるうえでの統一的な基準が作れなかったこと。公立学校が要求に応じて授業の時間と内容を減らす一方で、私立学校などは従来の教育を継続した。

第3に、授業の時間と内容を削減した穴埋めがちゃんとできなかったこと。新たに設けられた「総合学習の時間」について、文部科学省は具体的な内容や規定、指定教材を出すことができなかったのである。

日本のゆとり教育の出発点は、詰め込み式教育から脱却し、未来に向けて創造性のある人材を育てることにあった。しかし、これらの理由によってゆとり教育が失敗に終わったことを、われわれは深く認識すべきである。

同じ轍(てつ)を踏まないようにするためにはまず、単に授業の時間や内容を減らし、学習のレベルを下げるという浅薄な方法を採用せず、教育方式、教室教育のモデルチェンジによって子どもたちの負担を軽減することだ。また、学力や教育の質に関して、教育当局や学校を評価する基準を設ける必要がある。

そして最後に、負担軽減政策は政府、学校、社会そして保護者がコンセンサスを持ち、協力して進めていくことである。保護者や各種教育機関の理解や教育が得られなかったことが、日本のゆとり教育を失敗させた大きな原因の一つなのだ。(翻訳・編集/川尻)

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