韓国が「新南方政策」を推進しASEANとの協力強化を望む理由―中国メディア

韓国が「新南方政策」を推進しASEANとの協力強化を望む理由―中国メディア

27日、中国メディアの中国新聞網は、韓国が「新南方政策」を推進し東南アジア諸国連合(ASEAN)との協力強化を望む理由について分析する記事を掲載した。写真は文在寅大統領。韓国大統領府Facebookアカウントから。

2019年11月27日、中国メディアの中国新聞網は、26日まで韓国・釜山で開かれていた韓国・東南アジア諸国連合(ASEAN)特別首脳会議に関連し、「韓国が『新南方政策』を推進しASEANとの協力強化を望む理由」について分析する記事を掲載した。

記事はまず、「韓国の外交政策は南を向いている」と指摘。「文在寅(ムン・ジェイン)政権が2017年に『新南方政策』を発表してから2年後、韓国・ASEAN特別首脳会議が11月25日から26日まで釜山で開催され、ASEAN10カ国の指導者や政府高官らが出席した。韓国メディアによると、これは文政権発足後、韓国で開かれる最大規模の国際会議だという。韓国政府が打ち出しているのは、ASEANとの関係を対米、対日、対中、対ロの水準にまで高めることと、『新南方政策2.0』を全面的に推進し、ASEANと、人(People)、共生・繁栄(Prosperity)、平和(Peace)の『3P』を核心とする『3P共同体』を構築することだ。文大統領によると、韓国とASEANの協力はすでに、経済・貿易分野を超えて政治や安全保障の分野にまで拡大されている」と伝えた。

その上で、「なぜ『新南方政策』を推進するのか」について、「韓国延世大学国際学大学院の非常勤教授、An Jun-seong氏によると、韓国はこれまで、周辺の大国(米国、日本、中国、ロシア)を軸に『4強外交』を展開してきたが、『新南方政策』は外交政策におけるバランス調整という意味がある。韓国経済は周辺大国に過度に依存しているというのが、韓国の専門家たちの共通認識だ。最近の世界的な貿易保護主義の高まりにより、韓国経済は傷ついた状態になっている。韓国東亜大学ASEAN研究所のPark Jang-sik氏によると、日本との貿易摩擦は韓国にとって新たな課題となっている。ASEANを新たな発展の可能性として扱うことが、文政権の外交と経済政策における重要なテーマだ」と伝えた。

記事は続いて、「韓国はASEAN市場への参入を強く望んでいる」と指摘。「韓国当局の統計によると、ASEANは韓国にとって第2の貿易パートナーだ。両者の貿易額は現在、1600億ドル(約17兆4600億円)に達し、韓国はそれを2020年に2000億ドル(約21兆8300億円)に引き上げたいとしている。韓国はサミット期間中、ASEANのいくつかの国と二国間自由貿易協定の交渉を行った。韓国によると、今年から韓国・ASEAN協力基金は年間1400万ドル(約15億2800万円)に増額される。韓国のASEAN市場参入における注力点は、スマートシティーと文化産業だ。文大統領はサミット開催に先立ち、ASEAN諸国の首脳らを『釜山エコデルタスマートシティー国家モデル都市』の着工式に招待した。韓国は、マレーシアとスマートシティーパイロットプロジェクトを進めることや、スマートシティーに関する韓国・ASEANの閣僚会議を開催することを発表した。文化産業も重点の一つだ。サミットでは『韓国・ASEAN文化革新フォーラム』が開催され、文大統領夫人の金正淑(キム・ジョンスク)氏がASEAN各国の首脳夫人らとともにKビューティーフェスティバルを見学した。Park Jang-sik氏によると、韓国の芸能人やコスメはASEANで人気が高く、文化産業の発展において先天的な遺伝子を持つ韓国は、文化を経済発展の原動力に変えることが可能だという」と伝えた。

記事は最後に、「朝鮮半島政策もサミットの重要な議題だった」と指摘。「共同声明では、朝鮮半島の完全な非核化と恒久的な平和構築を支持する姿勢が示された。釜山外国語大学のKim Dong-yeob教授によると、韓国と北朝鮮の対話は最近停滞している。韓国とASEANの協力強化は、北朝鮮の核問題をより良く解決するための『方向転換』となる可能性がある。Park Jang-sik氏によると、ASEANは、韓国と北朝鮮のどちらとも友好関係にあり、北朝鮮もこれまでに何度もASEAN地域フォーラムに参加している。韓国にとってASEANとの協力強化は南北対話の維持に利するものだ」と伝えた。(翻訳・編集/柳川)

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