通算在任記録を更新した安倍首相、「有権者が長期安定に期待、野党ばらばら」と中国メディア

通算在任記録を更新した安倍首相、「有権者が長期安定に期待、野党ばらばら」と中国メディア

憲政史上の通算在任記録を更新した安倍首相。中国メディアは長期政権の理由として「有権者が長期安定に期待」「野党がばらばら」などを列挙した。写真は安倍首相(出典:内閣府 https://www.kantei.go.jp/)。

2019年11月29日、憲政史上の通算在任記録を更新した安倍晋三首相について、中国メディアは首相が頻繁に交代した「常態」が「非常態」になったと論評した。長期政権の理由としては「有権者が長期安定に期待」「自民党内の人材不足」「野党がばらばら」「経済政策の効果が顕著」を列挙した。

安倍首相は11月20日で通算在職日数が2887日となり、桂太郎元首相を抜いた。中国網は106年ぶりに記録を塗り替えた安倍首相を取り上げた廉徳瑰・上海外国語大学日本研究センター主任の記事を掲載。廉主任は「安倍氏が『非常態』を実現できたことには内外に理由がある」として、背景を分析した。

記事はまず「日本人は特定の政治家が長期的に権力を一手に握ることを好まないが、頻繁な政権交代による政治の不安定にも不満を持っている」と指摘。「2006年から2012年の7年間で、日本の首相は安倍氏、福田康夫氏、麻生太郎氏、鳩山由紀夫氏、菅直人氏、野田佳彦氏と6人も代わった。これにより日本の政治・外交は連続性を失い、日本の国際的なイメージに深刻な影響を及ぼした」と述べ、「日本の有権者は比較的安定した政治環境を求めている」と論じた。

次に記事は「(安倍内閣)ナンバー2の麻生太郎氏は今年79歳で、河野太郎防衛相は見通しの利く人物だが、まだ経験が必要だ。その他の人物は首相に適していない。石破茂氏には自民党の離党歴という『政治の汚点』があるため、党内で人気を集めにくい」と言及。自民党内の後継者難が安倍首相を助けているとの見方を示した。

野党に関しては「2009年に民主党に政権交代したが、内政と外交の失策により2012年末に自民党に政権を奪還された」と回顧。「現在、野党は分裂状態で、新たに政権を握る可能性は低い。合流したとしても野党間の政治理念は大きく異なり、ばらばらの状態であるからそれも無理な話」と冷ややかにみている。

経済政策をめぐっては「長期的な政権運営により、安倍氏は経済政策の効果を見直す機会を手にした」と説明。「力強い財政刺激、金融緩和、構造改革は『アベノミクス』と呼ばれている。各界では毀誉褒貶(きよほうへん)が相半ばだが、歴代内閣が長年にわたり経済分野でなすすべがなかった一方で、アベノミクスは日本の1.5%という経済成長を実現し、経済の苦境からある程度脱することができた」と評価した。

一方で記事は「安倍氏は政治の安定を実現したが、その長期政権運営には新たな政治のリスクが存在する」とも警告。「桜を見る会のスキャンダルの矛先は安倍氏の後援会に直接向けられている。今後の成り行き次第で、安倍内閣の政治の運命が決まる」と評した。(編集/日向)

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