新型コロナ、英国でアジア人に対する人種差別相次ぐ―英華字紙

新型コロナ、英国でアジア人に対する人種差別相次ぐ―英華字紙

12日、中国メディアの中国僑網は、英華字紙の華聞週刊の報道を引用し、新型コロナウイルスの流行によって、在英中国人らに対する差別が巻き起こっていると伝えた。

2020年2月12日、中国メディアの中国僑網は、英華字紙の華聞週刊の報道を引用し、新型コロナウイルスの流行によって、在英中国人らに対する差別が巻き起こっていると伝えた。

記事はまず、マンチェスター市で生まれ育った中国系英国人のイエンさんの事例を紹介した。イエンさんは、兄とピカデリー駅のエレベーターに乗った際、通行人が「もしあいつらが俺たちに向かってくしゃみをしてきたら大惨事だ」と話していたのが聞こえたという。

イエンさんは、「マンチェスター市には7000人以上の中国系住民がいるが、新型コロナウイルスの感染が広まってから、この都市に現れたアジア人差別は驚くべき規模だ」とし、「人々は今回のウイルスの流行を、アジア系民族全体を攻撃するきっかけにしたようで、世間で割と控えめだった中国人に対する差別的な見方が、『公明正大』に浮かび上がってきている。中国人に限らず、中国人に似ているだけで攻撃の的になる」と語った。

イエンさんの母親はグレーター・マンチェスター州ロッチデール区で中華料理店を経営しているが、今年の春節は例年の同時期と比べて明らかに客足が減ったという。特に先週ヨーク市で感染が確認されて以来、客が激減し、経営に著しい影響があったそうだ。

シェフィールド市では、マスクを着けて外出した中国人大学院生が街で嫌な言葉を言われたり、身体的な嫌がらせを受けたりしたという。一部のアジアの国では、大気汚染や病気の予防などの理由でマスクを着けて出かけるのが一般的だが、中国系の市民によると、英国ではマスクを着けていると人種主義者に目を付けられやすいという。

ヨーク大学に通う24歳のチエンさんは、「公共の場でマスクをしていると注目され、不快な気持ちになる」と話した。チエンさんはシェフィールド市の事件を聞いて、「もうマスクを着けて出かけない」とし、「攻撃を受けたくない。ただ自分を守りたい」と語った。

ヨーク大学には約2000人の中国人留学生が在籍している。同大学のBBS上には人種差別と排他主義を含む匿名のスレッドがあったとされ、同大学は先週、声明を発表し、学生に他国の文化に対する尊重と受容を求めたという。記事によると、そのページはすでに削除されているが、同大の学生紙「ヨーク大学タイムズ」は、「このスレッドに書き込まれたコメントの中には、『ウイルスは中国人から英国人にはうつらないだろう。なぜなら中国人は中国人同士で集まるのが好きで、他国の学生と交流しない』というものがあった」と紹介。また、「ルームメートに外国人がいるから共用の食器は使いたくない」とのコメントもあったという。

このほか、マンチェスター華人コミュニティセンターには、中国人学生に対する人種主義的事件があったと訴える声が数十件寄せられている。レスターシャー州では、アジア人の学生2人が、マーケット・ハーボロー通りで生卵を投げつけられた。ノース・ヨークシャー州ではアジア人とみられる男性が通行人から新型コロナウイルスに関する罵声を浴びたほか、アジア系の喫茶店の従業員が暴言を受けたケースもあったという。

また、「差別は大都市に限らない」とし、慈善事業家のアリス氏の事例を伝えた。アリス氏は「ダービーシャー州のイーデル村で列車を待っていたとき、女性が友人と『東アジア人のように見える人たちと同じ列車に乗りたくない』と話しているのが聞こえた。『ただ自分を守りたいだけ』と言い訳していたので、この女性はきっと友人から反論されただろう」と話した。

中国系オーストラリア人でDJ兼作家のジェックス・ワン氏は、「新型コロナウイルスの流行で明らかになったのは、長い間中国人を悪魔扱いしてきた偏見だ」と述べた。自身のインスタグラムで新型コロナウイルスに関する考えを投稿したところ、非常に多くの人種差別的な悪口を言われたという。

ジェックス氏は、「多くの人々が持つ、アジア人の典型的なイメージは、『従順で温和』。このイメージによっても、アジア人は嘲笑と冷笑のターゲットになりうる」とし、「投稿に対するコメントの中には『中国人は汚い』『吐き気がする』『教育を受けたことがない』などという言葉があふれていた。その上、『変態』的な食習慣を持っているため、(新型コロナ)ウイルスに襲われているのも『当然だ』という声まであった」と述べた。

さらに、「ネット上で(新型コロナウイルスに関する)さまざまなスタンプやジョークが出回っている。とても辛い。さらには、シェフィールド市でコロナウイルスをテーマにしたクラブイベントがあり、取り締まりを受けたが、彼らは宣伝の際、チケット購入者先着100人に『中国の伝統的な帽子』をプレゼントするとしていた。何が伝統的な中国帽子なのか」と話した。

ジェックス氏がインスタグラムでコロナウイルスの流行に伴う人種差別的な風潮を批判すると、すぐに憎悪と罵倒のダイレクトメッセージが大量に寄せられ、コメント機能をオフにせざるを得なくなったという。(翻訳・編集/毛利)

関連記事(外部サイト)