新型コロナの影響で米国は高い失業率なのに日本は2.6%にすぎないのはなぜ―中国メディア

新型コロナの影響で米国は高い失業率なのに日本は2.6%にすぎないのはなぜ―中国メディア

20日、中国メディアの新浪財経は、新型コロナウイルスの影響で米国では失業率が急上昇している一方で、日本ではそれほど増えていない理由について分析する記事を掲載した。写真はニューヨーク。

2020年6月20日、中国メディアの新浪財経は、新型コロナウイルスの影響で米国では失業率が急上昇している一方で、日本ではそれほど増えていない理由について分析する記事を掲載した。

記事はまず、新型コロナの影響で多くの企業が活動を停止し、消費が落ち込んでいるとし、この影響は国によって異なるが、米国と日本の失業率の違いは非常に大きくなっていると指摘した。

記事によると、米国の失業率はこの3カ月で急上昇し、4月に14.7%の最高値に達し、5月も13.3%と高い水準だった。これは世界恐慌以来の高い数字で、2月は3.5%だったのと比べると約4倍になっている。一方、日本の失業率は2月と比べてもわずかに0.2ポイント上昇の2.6%にすぎず、給与も労働時間も相対的に安定している。

記事は、「これは日本経済が新型コロナの影響を受けていないという意味ではない」と分析。今年第1四半期の輸出は2.2%減少しており、4月のデータはさらに経済の先行きが暗いことを示しているが、今のところ日本では大量のリストラは発生していないと伝えた。

その理由について、「新型コロナ前から日本は人手不足だったこと」を挙げ、「そのため、4月になっても全国で100人の求職者に対し120以上の職場がある」と指摘した。

また、「米国とは異なり、感染者の爆発的な増加を避けることができた日本は、米国以上に経済活動を続けることができた」とも分析。1カ月半続いた緊急事態宣言期間中も、企業に自粛を求めるだけだったと伝えた。

さらに、根本的な違いとして「労働者に対する態度と政策」に大きな違いがあるとも指摘。日本の専門家の見方として「米国は景気が悪くなると1人また1人と職を失い失業率が高くなるが、日本の雇用主は心理的にも実際の手続きでもリストラは難しい」と伝えた。

また別の専門家が「米国と比べると、日本企業は従業員の利益を株主の利益より上に置いており、成長率の高さよりも業務の持続可能性を重視している」とし、「景気が良い時に企業は従業員の給与上昇を抑えてバランスシート上の利益を蓄える。景気が悪くなると、企業は景気が良かった時に蓄えた利益を使って従業員の解雇を避ける。こうすることで人々の職は安定する」と分析していることも紹介した。

記事はさらに、「日本社会も日本企業に対して従業員を解雇しないことを強烈に望んでいる」と分析。企業の従業員に対する要求は高く、労働時間も長いものの、その報いとして企業は職を保証しており、多くの場合これが終身雇用となると論じた。

一方で、問題点もあると分析。リスクを冒して新入社員を雇用することを避けるため、新たな変化への対応が難しくなり競争力低下を招くことや、最近では非正規雇用を大量に採用することで、不景気時にはこうした非正規雇用者を解雇する傾向があると指摘し、実際、政府のデータによると、今年4月には97万人の非正規雇用者が解雇されていると伝えた。

最後に、この先日本も失業率がさらに上昇する可能性があるものの、専門家からは日本は労働力不足のため低い失業率のままであるとの意見があると紹介。緊急事態宣言中の4月中に正規雇用が63万人増加したと伝えた。(翻訳・編集/山中)

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