新型コロナウイルスの起源調査、なぜ中国に対してだけ行うのか―米華字メディア

新型コロナウイルスの起源調査、なぜ中国に対してだけ行うのか―米華字メディア

19日、米華字メディア・多維新聞は「WHOはどうして新型コロナウイルス発生源の調査を中国にだけ実施するのか」とする記事を掲載した。写真はPCR検査を待つ北京市民。

2021年1月19日、米華字メディア・多維新聞は「世界保健機関(WHO)はどうして新型コロナウイルス発生源の調査を中国にだけ実施するのか」とする記事を掲載した。

記事は、今月14日にWHOの国際専門家グループ十数人が新型コロナ発生源調査のために中国に入ったと紹介。「2020年5月に批准された決議案に基づけば、中国を含む多くの国で調査を行わなければ信頼度の高い結果は得られないはずだが、どうして現時点で中国だけを調査するのか」とした。

そして、昨年7月に続くWHOの中国を対象とした調査が行われた背景について、中国が世界で初めて新型コロナの感染を公表した国であり、西側の政治家やメディアが「中国こそコロナの発生源」という認識を持ち続け、WHOに調査実施を求め続けてきたことがあると解説している。

また、新型コロナ発生以降、中国は国際世論からの非難の対象になり、「理性や科学的な精神に乏しい中国ウイルス起源説、中国責任論が吹聴され、長きにわたり西側諸国に渦巻いてきた中国に対する傲慢で偏見に満ちた言論と相まって、コロナを巡る中国たたきが各国の政治家などが利益を得る手段になっている可能性がある」と主張。その例として、中国と対立関係を深めてきた米国を挙げ、トランプ前大統領がしばしば新型コロナと中国を結び付け、攻撃的な言論を展開してきたことに触れた。

その上で、WHOによる中国での調査は「西側による中国批判を助長する」もしくは「中国へのネガティブキャンペーンを緩和させる一助となる」という2つの結果のどちらかを生む可能性があると予測。一方で「同じ結果であっても中国と西側双方が互いに自分のいいように解釈する可能性も当然あり、そうなれば新型コロナを抑え込む上でのメリットは失われることになるだろう」とした。

記事は、新型コロナの発生源研究は科学的な問題であるとの認識を示し、「全面的で正確かつ客観的、公正な結論を得るためには、世界的な協力、特に各国政府による支持が必要だ。一定の科学技術や人材を集めるには、イデオロギー上の偏見、民族主義、そして政治や外交といった面での利害衝突による干渉から脱却することが求められるのだ」と論じている。(翻訳・編集/川尻)

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