「後遺症にも補償を」=セウォル号沈没事故の生存者らが国家賠償を求めて提訴―韓国

「後遺症にも補償を」=セウォル号沈没事故の生存者らが国家賠償を求めて提訴―韓国

2014年4月16日に韓国で起きたセウォル号沈没事故の生存者15人が、国家賠償を求めて初の訴訟を起こした。写真は事故の犠牲者への追悼を意味する黄色いリボン。

2014年4月16日に韓国で起きたセウォル号沈没事故の生存者15人が、国家賠償を求めて初の訴訟を起こした。原告らは「4.16セウォル号惨事被害救済および支援などのための特別法」に基づき支給されている補償金が、けがなどの後遺症を対象にしておらず不十分だと訴えているという。4月13日、韓国・朝鮮日報が報じた。
記事によると13日午前、セウォル号沈没事故の生存者らと三つの支持者団体が済州地方裁判所前で記者会見を開いた。
原告らは、「生存者24人は事故発生以来、トラウマに苦しみ現在まで通常の生活を送れていないが、国は治療費以外の支援をしていない」と主張。賠償金や慰労支援金、補償金の申請期限を6カ月以内と規定する現行法を不合理であると指摘した。「事故によるトラウマについては最低2年間の経過観察が必要だという専門医の見解を伝えたが、政府は例外を認めないという立場だった」と国家賠償請求の理由を説明したという。
また、「国家の過ちにより発生した事故の被害者に対し、障害の確認に必要な2年間が経過する前に裁判上の和解の効力を付与する法律を制定することは、憲法に違反する」とも主張。15年3月に施行された「4.16セウォル号惨事被害救済および支援などのための特別法」第16条には、「審議委員会の賠償金や慰労支援金、補償金支給に関する決定について、申請者が同意した時は国家と申請者の間に民事訴訟法に基づく裁判上の和解が成立したものとみなす」と規定されているという。
今回の原告には、事故当時消防用ホースを体に巻いた状態で檀園高校の生徒ら約20人を救助し「青いズボンの英雄」として知られたキム・ドンスさんも含まれている。キムさんは毎年この時期になると後遺症が深刻化するといい、現在は11日に薬物を過剰摂取し済州大学病院で治療を受けているという。
これに対し韓国のネットユーザーらは、原告らが国家賠償を求めることについて否定的な反応を見せている。「なぜセウォル号の事故で国家賠償を請求するのかよく分からない」「海洋事故なのだから、国ではなく海運企業に賠償請求をすべきでは?」「セウォル号の船長に訴えればいい」「他にもいろんな事故でトラウマを味わっている人がいるが、国家賠償請求はしていない。そうなった状況には同情するけど、ちょっとやりすぎだと思う」「すべての事故に対して税金で支援していたら、国の経済がつぶれてしまう」「むしろ救助活動を担当してトラウマを味わった潜水士たちに支援をすべき」など、厳しいコメントが多く寄せられている。(翻訳・編集/丸山)

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