選手への給与未払い繰り返す、中国スポーツ界に25年間存在してきた「死角」―中国メディア

選手への給与未払い繰り返す、中国スポーツ界に25年間存在してきた「死角」―中国メディア

22日、澎拜新聞は中国国内にスポーツ仲裁機関を設置すべきだとする文章を掲載した。

2021年4月22日、澎拜新聞は中国国内にスポーツ仲裁機関を設置すべきだとする文章を掲載した。以下はその概要。
1995年に批准された「中華人民共和国体育法」では「競技スポーツ活動で発生した紛争は、スポーツ仲裁機関が調停、仲裁の責任を負う」との一文が盛り込まれている。しかし、かつて所属クラブからの給与未払い問題に巻き込まれたサッカー選手・董志遠(ドン・ジーユエン)は、証拠を全部揃えたにもかかわらず、訴える場所がないという「袋小路」に入り込んでしまった。
董は2019年6月、大連超越サッカークラブ時代に給与の未払いがあったとして大連市の裁判所に提訴したところ、「紛争は中国サッカー協会仲裁委員会によって裁決されるべき」という理由で訴えが却下された。
ところが、北京市朝陽区の裁判所は20年5月に中国サッカー協会に対して提出した「司法建議書」の中で、中国サッカー協会仲裁委員会は「体育法」で定められたスポーツ仲裁機関でも、「仲裁法」に規定する仲裁機関でもなく、法的な「最終裁定権」を持たないとの判断を下した。
しかも、大連超越クラブはすでに破産し、中国サッカー協会会員ではなくなっていた。協会を通じて同クラブに給与の支払いを促すことはできず、頼みの綱である法的な裁定権を持つ「スポーツ仲裁機関」も事実上存在しない上、裁判所も「管轄外」との判断を示していることで、董にはもはや訴え先がなくなってしまった。そして今も、董は未払い分の給料を受け取っていない。
近年、経営難から破産するサッカークラブが増えており、多くの選手が董と同様の状況に陥っている。
ドーピング問題などによる裁定を不服として、中国の選手が国際スポーツ仲裁裁判所(CAS)に訴えるケースがある。ほかに訴える場所がないため、中国国内のトラブルにもCASが駆り出されている状況だが、CASのスタッフはみな外国人であり、中国国内の法律には詳しくなく、裁定結果が不公平となる可能性もあるという。
中国国内のスポーツ紛争に対して各部門、機関は「自分たちは管轄外」と認識している。それが、董のような当事者を苦しめている。25年もの間「空っぽ」状態だった中国のスポーツ仲裁機関を、いい加減登場させるべきだろう。(翻訳・編集/川尻)

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