中国の不動産開発業者が香港北部地域に注目、隣接し発展する深センの「裏庭」化―海外メディア

中国の不動産開発業者が香港北部地域に注目、隣接し発展する深センの「裏庭」化―海外メディア

中国の不動産開発業者が本土とつながる香港の北部地域に注目していると海外メディアが報じた。香港が隣接し、発展を続ける深センの「裏庭」と化す転機を迎えたとの見方もある。深センから香港を眺める

中国の不動産開発業者が本土とつながる香港の北部地域に注目している、とロイター通信が報じた。隣接する深センの住民から、安価な住宅の供給源と見なされるようになったためで、世界的な金融ハブだった香港が発展を続ける深センの「裏庭」と化す転機を迎えたとの見方もある。
1997年に英国から中国に返還された香港は、香港島と北部の九龍半島に大きく分かれる。ロイターが取り上げたのは九龍半島の部分だ。
記事は「香港の不動産市場は活況を保っているが、2019年の民主化要求デモや昨年の国家安全維持法導入で国際的な地位が圧力にさらされている。対照的に深センは成長が続く」と指摘。「昨年10月には習近平国家主席が同地を訪れて『モデル都市』と称賛し、外国投資の誘致計画を表明した」と伝えた。
数十年前には活気の乏しい場所だった深センは経済特区に指定され、今や約1300万人が暮らすハイテク産業の拠点に変貌。「中国のシリコンバレー」とも呼ばれる。養魚池や農地が点在する香港北部には本土から毎年数十万人が流入している。
深センはハイテク大手テンセント(騰訊控股)が拠点を置く南山など主要区で、住宅価格が既に香港北部を上回る例が出ている。香港北部は不動産価格の高い中心部から1時間余りの距離。中国の不動産開発業者の幹部は「深センが中心になり、香港は周縁になるというのが長期的な見通しだ」と話した。この業者は「深センで働いている市民は住宅価格が割安になる香港から通勤することを選ぶようになるかもしれない」とみている。
香港地政総署のデータによると、2019年以来、北部で6カ所の住宅地が入札にかけられ、このうち3カ所を中国の不動産開発業者が落札した。このほかに昨年、中国の不動産大手の中国恒大集団が香港の同業大手、ヘンダーソン・ランドから、深センに隣接した香港北部の土地25万平方フィートを6億ドル(約650億円)で取得した。
複数の不動産業者によると、中国恒大は香港北部に200戸の開発を計画しており、本土の顧客が主な買い手になると見込んでいる。中国恒大と関連のある不動産業者によると、1平方フィート当たりの取得価格は1万香港ドル(約14万円)で、販売価格は2万香港ドルを見込んでいる。深セン側に入れば、土地の価格は1平方フィート当たり3万香港ドルに迫るとされる。
不動産関連サービスのミッドランドによると、今年1〜2月の中国本土市民による香港の住宅用不動産購入は前年同期比40%増加した。新型コロナウイルス危機が収まって深センと香港の間の移動制限がなくなるとの期待感も不動産購入を後押ししているという。(編集/日向)

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