台湾で急拡大した新型コロナ、「抜け穴」は国際線パイロット、「隔離」も後手に

台湾で急拡大した新型コロナ、「抜け穴」は国際線パイロット、「隔離」も後手に

パイロット間で感染拡大?/台

台湾で急拡大した新型コロナ、「抜け穴」は国際線パイロット、「隔離」も後手に

台湾で新型コロナ感染が急拡大したのは国際線のパイロットらが「抜け穴」になっていたからと海外メディアが報じた。パイロットらは順次14日間隔離されていたが、後手を踏んだ形だ。台北駅構内

新型コロナ防疫の優等生とされる台湾で感染が急拡大したのは国際線のパイロットらが「抜け穴」になっていたからと米メディアが相次いで報じた。台湾の中華航空は10日からパイロットらを順次14日間隔離(外出禁止の在宅検疫)していたが、後手を踏んだ形で水際対策の難しさを改めて浮き彫りにした。

台湾・中央通信社(CNA)などによると、中華航空では4月20日以降、国外で陽性判定を受けたパイロットも含め乗務員計14人の感染が確認された。隔離について中央感染症指揮センター(CECC)の陳時中指揮官は10日、「中華航空関連の感染連鎖を断ち切るには台湾に滞在しているか、渡航した全乗務員を隔離するほかない」と記者団に説明。「この措置は中華航空と旅客、貨物便および乗務員に大きな影響を及ぼすが、社会全体の安全のためこの決定を下すしかない」と強調していた。

感染急拡大を受けてCECCは19日、台湾全域の警戒レベルを上から2番目の「第3級」の対象にすると発表した。国内感染者が集中する台北市と新北市は15日に第3級に引き上げられていたが、これを拡大した。20日に新たに確認された国内感染者は286人。国内感染者が100人を超えるのは6日連続となった。

第3級の対象地域では外出時の常時マスク着用▽屋内5人以上、屋外10人以上の社交上の集まりを中止▽飲食の場での連絡先登録制の実施や仕切り板設置を義務化―などの制限措置に従うことが求められる。第3級の全域拡大に伴い、19日から28日までの間、幼稚園から小中高校、大学まですべての学校が一斉休校・休園となり、小中高校と大学はオンライン授業に切り替える。居留証を持たない外国人の入境は原則として停止する。

感染が広まったルートについて、米ブルームバーグ通信は「パイロットの隔離に使用されていたホテルを発端としてペースが加速している」と報道。米CNNもCNA の記事を引用し、「今回はまずパイロットの間で感染が広がり、続いて市中感染が確認された」と伝えた。海外から到着した人の隔離期間は原則として14日間だが、パイロットは例外扱いとされ、最も短かった時期には3日間だった。隔離先となっていたホテルの従業員らは台北市や近隣地域の飲食店などに立ち寄っていたという。

これまで感染が抑え込まれてきた台湾ではワクチンの接種が進んでおらず、少なくとも1回接種した人の割合は17日の時点で、人口約2350万人の0.9%にとどまっている。蔡英文総統は18日、「さまざまなルートを通じて海外で調達するワクチンが続々と届くことになっているので心配しないでほしい」と呼び掛けた。(編集/日向)

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