バッハ会長「犠牲」発言で大炎上、東京五輪は「勝ち確信できぬ賭け」―香港メディア

バッハ会長「犠牲」発言で大炎上、東京五輪は「勝ち確信できぬ賭け」―香港メディア

香港メディアの亜洲週刊は、バッハIOC会長の「五輪大会開催のために、われわれは犠牲を払わねばならない」の発言が日本で大反発を招いたと紹介した。記事は東京五輪開催を「勝ちを確信できない賭け」と評した。

香港メディアの亜洲週刊はこのほど、国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長の「五輪大会開催のために、われわれはいくらかの犠牲を払わねばならない」との発言が、日本では「日本国民の命を代償に五輪開催を強行するのか」との大きな反発を招いたと紹介し、五輪開催はもはや「勝ちを確信できない賭け」になったと評した。なお、バッハ会長の発言については、日本メディアの報道に問題があり、誤解を招いたとの指摘もある。

記事は、日本のメディアがバッハ会長の「犠牲」発言を「IOCは日本人の命を犠牲にしても五輪を開催」などとして大きく取り上げたために、SNSで改めて強烈な反発があったなど、日本社会が大騒ぎになったと紹介した。

なお、バッハ会長の発言についてはジャーナリストの篠原修司氏が、以下のように指摘している。「英語発言の日本語翻訳時に、『われわれ(We)』を『だれもが』と翻訳した“疑問点”があり、会長のこれまでの発言を総合すれば、真意は、すべての関係者にとって安全で安心な五輪を確保するために、選手や大会関係者には犠牲(負担)が必要になる」と解釈すべきとしている。

亜洲週刊記事も、「日本の一部メディアがバッハ会長の発言の一部を切り取った」現象があり、IOCも日本で反発が発生したことを受け、バッハ会長は単純に日本の人々の命と健康を犠牲にすると意図したわけではないと、事態の鎮静に当たったと紹介した。

記事は、日本において、東京五輪の開催に固執することは「政治の賭け」になっており、「賭け」の対象物は「日本国民の命と健康」だとの声も出ていると指摘。日本ではバッハ会長の発言以前に、東京五輪開催に反対する声が広がっており、一部メディアが会長の発言を誇張して報じたことが、開催反対の意見に「火に油を注ぐ」ことになったと紹介した。

亜洲週刊記事は最後の部分で、「IOCや東京五輪組織委員会は、新型コロナウイルス感染症が今も効果的に予防・抑制されておらず、ワクチン接種の進展も遅いなど、多くの不確定要素に直面している。史上前例のない東京五輪は『賭けに勝つ』ことができるのか。(賭けの)勝利を確信することは、依然として困難だ」と評した。

「亜洲週刊」は1987年の創刊で、中華圏をはじめとする世界各地の時事問題を幅広く取り扱っている。大きな関心を集める記事も、これまで数多く発表してきた。(翻訳・編集/如月隼人)

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