訴え却下の元徴用工判決、「時限爆弾のタイマー自ら止めた」「荒唐無稽な論理」と韓国各紙

訴え却下の元徴用工判決、「時限爆弾のタイマー自ら止めた」「荒唐無稽な論理」と韓国各紙

元徴用工訴訟の判決でソウル中央地裁は原告側の訴えを却下した。2018年の最高裁判決とは異なる判断で、韓国各紙の反応は「『時限爆弾』のタイマーを自ら止めた」「荒唐無稽な論理」と大きく分かれた。

元徴用工訴訟の判決でソウル中央地裁は7日、遺族ら原告側の訴えを却下した。日本企業に賠償を命じた2018年10月の大法院(最高裁)判決とは異なる判断で、韓国各紙の反応は「裁判所が韓日関係に投げた『時限爆弾』のタイマーを自ら止めた」「荒唐無稽な論理。上級審で速やかに正されるべき」と大きく分かれた。

判断の分岐点は、原告側の賠償請求権が1965年の日韓請求権協定の対象になるかどうかだった。協定では日韓両国間で請求権の問題が「完全かつ最終的に解決」としていたが、最高裁判決は「日本国内の工場などへの強制的な動員は反人道的な違法行為」となど判示。賠償請求権は協定の対象外とした。これに対し、ソウル中央地裁は「請求権協定には強制動員被害者の賠償請求権も含まれる」とした。

今回の判決について、保守系の中央日報は「韓国の裁判所が韓日関係に投げた『時限爆弾』のタイマーを自ら止めた」と報じた。最高裁判決に基づき韓国内にある日本企業の資産が現金化されれば、日本政府が対抗措置に出るのは必至で、日韓関係が回復不可能な状況に陥るのが目に見えていたためだ。

記事は「文在寅政府は任期内に韓日関係の改善に向けた事実上最後の糸口をつかむことになった」と指摘。ソウル大学国際大学院のパク・チョルヒ教授は「日本は韓国政府が無対応で一貫しながら司法府に過去史問題を任してこのようになったという不満があったが、今回の判決を活用すれば、政府が行政府や立法府の次元で問題解決のために積極的に努力するという信号を発することが可能になったもよう」とし、「もう過去史問題を解決しようとする政府の政治的意志にすべてがかかっている」と話した。

一方、左派系のハンギョレ新聞は「最高裁判例を否定し『荒唐無稽な論理』を展開した強制徴用判決」との社説を掲載。「被害者勝訴の判決で賠償の強制執行が行われた場合、『国際的にもたらされる逆効果などを考慮すれば、国家の安全保障と秩序維持という憲法上の大原則を侵害する』という飛躍した論理も提示した」と批判した。  

さらに「法理的側面で今回の判決は、最高裁の全員合議体判決当時の少数意見の二番煎じにすぎない。最高裁がわずか3年前に確立した法理を下級審が新しくもない論理で否定したということだ。これは法的混乱を引き起こし、被害者の権利救済を遅延させるだけだ」と言及。「司法府がこのように強制徴用被害者を何度も傷付けておいて、またもや法廷で挫折を味わわせるとは、あまりにもひどい仕打ちだ」と述べ、「今回の判決は、上級審で速やかに正されるべきだ」と主張した。(編集/日向)

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