日本からお金をもらって日本を宣伝?背景にある日中の温度差―中国メディア

日本からお金をもらって日本を宣伝?背景にある日中の温度差―中国メディア

中国メディアの観察者網は11日、「中国の著名人は日本を褒めたが、日本は中国に対してどうなのか」とする文章を掲載した。写真は書籍「東京一年」。

国際交流プログラムで日本に招かれた中国人作家、蒋方舟(ジアン・ファンジョウ)氏が帰国後に日本を紹介する書籍「東京一年」を出版したことが愛国心の強いネットユーザーから「お金をもらって日本を宣伝」とたたかれた問題は、中国外交部の報道官が定例記者会見で質問を受ける事態にまで発展した。こうした中、中国メディアの観察者網は11日、「中国の著名人は日本を褒めたが、日本は中国に対してどうなのか」と疑問を呈する文章を掲載。執筆者は日本企業(中国)研究院執行院長の陳言(チェン・イエン)氏で、文章は日本と中国の温度差を指摘する内容となっている。

文章はまず、「中国の学者や記者、小説家が外国政府の招きに応じてその国を訪れ、帰国後に感想をつづることは、外交部報道官の言葉を借りれば『国と国との間でさまざまな形で人的相互訪問・交流を展開する方法は、国際関係の実践の中で普遍的に存在している』となるが、訪問国が中国を『仮想敵国』と位置付けている場合、中国の読者は関連する交流を『普遍的に存在する現象』と受け止めるだろうか」と疑問を提起。さらに「日本の政治家が公然と中国を『仮想敵国』と見なし、政治、外交、軍事などの分野で『中国けん制』政策を掲げる場合、交流参加者はただちに板挟みになってしまう」と論じ、「今日の両国の民間感情には巨大な温度差が存在する」として昨年11月に言論NPOが発表した日中共同世論調査の結果に言及した。

この調査では、相手国の印象が「良くない」「どちらかと言えば良くない」と答えた人が日本人は89.7%、中国人は52.9%となっており、文章は「中国に良い印象を持っている日本人はわずか10%。逆に日本に良い印象を持つ中国人は45.2%を占めている」と指摘。また、日本人観光客の訪中と中国人観光客の訪日においても両者の勢いは対照的との考えを示し、「中国の日本に対する態度の好転、両国の日々緊密になる経済関係も日本の対中政策を変えることはなかった」「民間感情における温度差や日本政府の中国をけん制する外交政策は、日本に招かれた中国著名人の訪日に関する文章に具体的に反映されるのだろうか」などと論じた。

そして「知識人として、交流参加者は日本の歴史上での行為を知っているはずであり、日本の中国を敵視する政策に気付かなかったとも言い難い。やはり、日本側に招かれたために日本の中国に対する非友好的な面がその文章にほとんど反映されていないのだろう」と述べ、「自身が日本で出会った政府関係者、企業、人々がいかに清廉で熱意にあふれ、まじめであったかだけを記すことは中国の人々の日本に対する見方の改善には役立つが、それと同時に両国の感情における温度差をさらに広げた」と指摘。さらに、「中国けん制という真実のニュースが中国にも伝えられ、日本の現実と中国人訪問者が記した日本のイメージに大きな差異があれば、人々は『お金をもらって美化?』と自然と疑いの目を向ける」「相互理解の深化を趣旨とする国際交流だが、国の敵対政策やけん制政策を受けて生じる大きな矛盾が時に参加する人を困らせてしまう恐れもある。今回の騒動は今後似たようなプログラムに参加する人に警鐘を鳴らした」とも主張した。(翻訳・編集/野谷)

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