心にも腹にも沁みる・・・ハリウッドや韓流の席巻で忘れてしまった、日本映画の素朴な温かさ=中国メディア 

心にも腹にも沁みる・・・ハリウッドや韓流の席巻で忘れてしまった、日本映画の素朴な温かさ=中国メディア 

近ごろ、ネット上で「夜食テロ」という言葉をよく見かける。後は寝るだけなはずの深夜に、おいしそうな料理の映像を流して視聴者の食欲を煽るテレビ番組を指すものだが、その代表格と言えるのが「孤独のグルメ」と「深夜食堂」という2つのドラマだ。(イメージ写真提供:123RF)

 近ごろ、ネット上で「夜食テロ」という言葉をよく見かける。後は寝るだけなはずの深夜に、おいしそうな料理の映像を流して視聴者の食欲を煽るテレビ番組を指すものだが、その代表格と言えるのが「孤独のグルメ」と「深夜食堂」という2つのドラマだ。

 いずれも原作のコミックを映像化したものであり、ドラマ内に登場する料理の数々は見た目、作る音、食べる音、食べっぷりなどあらゆる要素から見るものの食欲を挑発してくるのだ。なかでも、「深夜食堂」は中国でも人気となっており、ネット上で日本のグルメを紹介する際にはしばしば「深夜食堂」という文字が見受けられる。

 中国メディア・中国経営網は9日、「日本の映画の淡い温情」と題した文章のなかで、「ハリウッドや韓流が世界を席巻するなかで忘れ去られたような、日本のドラマや映画」が持つ良さの代表例として「深夜食堂」の映画版を取り上げた。ぶっきらぼうで普段は客の事情に干渉しないマスターが、しばしば客が抱える問題の核心を突いた「処方薬」をさりげなく差し出す様を、「涙が自分で見えるほど泣かせはしないが、それでいて涙のしょっぱさを感じさせるような温かさ」をもって描いていると紹介。絶妙な距離感を持ったカメラワークは「日本のテイストに満ち溢れている」と評した。

 また、シンプルながらも深みと味わいがあるセリフが「最高の調味料」になっていること、食堂にやって来る客が抱える問題を批判することなくすべて受け入れる温かみもこの作品の魅力であるとしている。

 文章は同作品について「クライマックスや刺激的な大シーンがあるわけではない。しかし、音や光、映像が一体となった料理のような味わいは、人びとの心に響いてくる」と評価。「こんな痛くもかゆくもなく、甘くも辛くもない日本の映画を好んで食する人がいるのか」という疑問に対する答えを、「客が来るかって? それが結構来るんだよ」というマスターの名台詞を使って示し、文章を結んだ。

 食べ物の映像とはどうしてかくも人の心を惑わすのか。完成した料理のビジュアルもさることながら、トントン、ザクザクという包丁の音、鍋のぐつぐつ煮える音、炒め物のジャーッという音にはどうやっても抗えない。「夜食テロ」、「飯テロ」とはいささか物騒な印象の言葉ではあるが、その「思想」はきっと世界共通なのだろう。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)

【関連記事】