「字幕組が日本アニメを広めた」の声も、逮捕者にジレンマ=中国メディア

「字幕組が日本アニメを広めた」の声も、逮捕者にジレンマ=中国メディア

日本のアニメやドラマが、ほぼリアルタイムに中国のネット上で、しかも字幕付きで出回っている状況には、しばしば驚かされる。それはいわゆる「字幕組」という中国人のボランティア翻訳集団によるものなのだが、その行為は著作権侵害に当たる。かねてから問題視されてきたが、先日ついに日本で「字幕組」の逮捕者が出た。(イメージ写真提供:123RF)

 日本のアニメやドラマが、ほぼリアルタイムに中国のネット上で、しかも字幕付きで出回っている状況には、しばしば驚かされる。それはいわゆる「字幕組」という中国人のボランティア翻訳集団によるものなのだが、その行為は著作権侵害に当たる。かねてから問題視されてきたが、先日ついに日本で「字幕組」の逮捕者が出た。

 しかし、「字幕組」の問題は、取り締まって終わり、という簡単なものではない。中国メディア・中関村在線は3日、「この愛と血を注いだ事業、どうしたらいいのか」とする評論記事を掲載した。

 記事はまず、9月28日に日本で「字幕組」メンバーの中国人の男2人が著作権法違反の疑いで逮捕されたと紹介。「字幕組の作品はすでにネット上で氾濫状態にあるが、これにより日本で逮捕者が出るのは初めてのことだ」と説明した。

 そのうえで、事件発覚後に中国のネット上では「もし字幕組がいなかったら、日本のアニメ文化は中国国内で広まっていない」として「字幕組」を支持する声が多数寄せられたとした。また、ネットユーザーらは正規版を利用することは必要であるとの見解を示す一方で、「多くの作品が日中両国で同時配信されない。たとえ同時配信されても中国語字幕が納得いくものではない」との不満を抱いているとも伝えた。

 そして、自らの時間を犠牲にして金銭も受け取らず、無償奉仕で字幕付きの作品を提供する一方、無料でネット上に作品を流すことで版権者の権利を侵害している「字幕組」はについて、「どうやって法規を遵守するか、労働者の成果を尊重するなかで『愛と勇気』を持って事業を続けていくか。初めて逮捕者が出た今、これが答えの見えぬ問題になっている」と論じた。

 日本のアニメ・マンガ業界にとって、中国の市場が巨大かつ魅力的な存在であることは間違いない。しかしこれまで、中国の若者の作品に対する渇望ぶりを軽視してきたがゆえに、「字幕組」が生まれて大きく発展したという部分はないだろうか。著作権の侵害は立派な犯罪であり、当然許されるものではない。しかし今、彼らを強硬に排除しようとすれば、中国のファンからの反発は避けられない。ならば、日本の業界は「字幕組」で優れた才能を発揮するボランティアたちと手を組み、互いの利益になるような形を、早急に考えるべきではないだろうか。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)

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