日中が「政冷経冷」状態、原因はアジアの主導権争い? =中国メディア

日中が「政冷経冷」状態、原因はアジアの主導権争い? =中国メディア

安倍晋三首相は9月5日、中国の習近平国家主席と首脳会談を行った。この会談について外務省は「全体として日中間で協力できるところは協力して両国関係のプラスの面を増やし、懸案についてはマネージしてマイナスの面を減らしていくとの両首脳の共通の認識に基づく、前向きで充実した会談になった」と評価している。(イメージ写真提供:123RF)

 安倍晋三首相は9月5日、中国の習近平国家主席と首脳会談を行った。この会談について外務省は「全体として日中間で協力できるところは協力して両国関係のプラスの面を増やし、懸案についてはマネージしてマイナスの面を減らしていくとの両首脳の共通の認識に基づく、前向きで充実した会談になった」と評価している。

 しかし中国メディアの今日頭条は10月5日、日本の「国家正常化戦略」と中国の「一帯一路戦略」は互いに矛盾するものであり、この矛盾が現在の日中間における「政冷経冷」状態を生じさせているとする記事を掲載した。

 記事は、中国の「一帯一路戦略」には経済の構造転換という必要性に加えて、中国だけでなく東南アジア各国、ロシア、中央アジア、さらには欧州の発展という重要な道義も含まれると説明。中国のみならず、「44億人に利益をもたらす大戦略」であると指摘した。

 一方で、1960年代より日本は「雁行形態論」に代表される発展プロセスのもとでアジアの主導権を握っていたと指摘。雁行形態論とは経済学者の赤松要氏が提唱した発展プロセスであり、途上国が先進国の発展から利益を享受しつつ、先進国の後を追いかけて発展するというプロセスであり、記事は「日本は先進国としてアジア各国と利益を共有することでアジアの主導権を握っていた」と主張する一方で、中国が大きな発展を遂げたことで日本のアジアにおける主導権が瓦解しつつあると主張した。

 それゆえ、日本の政治家たちは「ASEAN、インド、オセアニア諸国との関係を強化することによりアジア太平洋地区における日本の影響力を保持しようとしている」と指摘、中国に対して日本は必死に抵抗しており、日本と中国の「政冷経冷」状態はアジアにおける主導権争いの結果として生じているものであると論じた。

 記事は、「日本が国家正常化戦略」を推し進めていると主張しているが、これは中国では日本が軍隊を持てない状況にあることについて、「正常な国」ではないと呼んでいることに起因する。また、中国メディアは安倍首相が平和憲法の改憲に取り組んでおり、「正常な国」の軍事的状態を取り戻そうとしていると主張している。

 日中関係が近年、硬直状態にあることは事実であり、日中がアジアの主導権をめぐって争っているのも事実ではあるが、日中関係の改善は本来、両国にとって大きなメリットがあるはずだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

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