外資撤退がもたらす「失業の嵐」・・・そこにメリットはあるのか=中国

中国から外資企業が相次ぎ撤退も、中国企業の経営力向上などメリットも多いと指摘

記事まとめ

  • 人件費の高騰などを背景に、中国から工場を東南アジアなどに移転する動きが進んだ
  • 中国メディアの今日頭条は、中国企業の経営力も向上することになると主張した
  • "失業の嵐"という問題をもたらしているが長期的に見ればメリットも多いと指摘している

外資撤退がもたらす「失業の嵐」・・・そこにメリットはあるのか=中国

外資撤退がもたらす「失業の嵐」・・・そこにメリットはあるのか=中国

世界の工場として、世界中のメーカーが進出していた中国だが、近年は人件費の高騰などを背景に、中国から工場を東南アジアなどに移転する動きが進んだ。外資メーカーの工場は中国にとって雇用の受け皿となってきたため、撤退は雇用の喪失につながると懸念が高まっている。(イメージ写真提供:123RF)

 世界の工場として、世界中のメーカーが進出していた中国だが、近年は人件費の高騰などを背景に、中国から工場を東南アジアなどに移転する動きが進んだ。外資メーカーの工場は中国にとって雇用の受け皿となってきたため、撤退は雇用の喪失につながると懸念が高まっている。
 
 中国メディアの今日頭条はこのほど、中国から外資企業が相次いで撤退していることについて、「中国で失業の嵐がかつてないほど吹き荒れている」と伝える一方、長期的に見れば外資の撤退は中国にとって悪いことではないと主張する記事を掲載した。
 
 記事は、中国でも広く知られた日本企業が相次いで撤退したり、欧米のメーカーが中国国内の工場を閉鎖したりする動きが見られると紹介し、中国国内では外資撤退に対して懸念が高まっていると指摘。
 
 さらに、中国経済の成長率が鈍化し、中小企業が不景気に喘ぐなか、外資撤退は確かに中国経済にマイナスの影響を及ぼすものであり、ただでさえ税収の伸びが鈍化しているのに、外資が撤退すれば地方政府の税収はさらに減少することになると論じた。
 
 一方で、外資撤退は必ずしも悪いことばかりではないとし、各メーカーは今後、中国で製品を販売するためには輸送費をかけて中国に製品を持ち込まねばならず、コスト競争で不利になるため中国国内における中国製品の競争力が相対的に向上すると指摘。また、外資企業で働いていた優秀な人材が中国企業に流れることになるため、中国企業の経営力も向上することになると主張した。
 
 また、外資が中国から撤退するのは、中国の人件費や物価、不動産価格の高騰や環境汚染といった問題が背後にあるのは事実であり、外資撤退は中国政府に対策を取るよう促すことにもつながると指摘。中国が今後、ハイテク企業を誘致するためには、投資環境をめぐる諸問題を解決する必要があると指摘し、外資撤退は現在の中国に「失業の嵐」という問題をもたらしているが、長期的に見ればメリットも多いと指摘している。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

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