「中国製造業の縮図」と呼ばれた街から外資メーカーが撤退する理由=中国

「中国製造業の縮図」と呼ばれた街から外資メーカーが撤退する理由=中国

中国のなかでも特に製造業が集積していた「江蘇省蘇州市」から外資メーカーが撤退している。(イメージ写真提供:123RF)

 世界の工場として名を馳せた中国だが、近年は人件費の高騰などを理由に工場を中国から東南アジアなどに移転させる外資メーカーが相次いでいる。中国は世界中からメーカーを積極的に誘致し、自国の成長につなげてきたが、中国にとって外資メーカーは雇用の受け皿としても重要な役割を担ってきた。

 それゆえ、中国では外資メーカーの撤退について警戒すべきだという論調も少なからず存在する。中国メディアの今日頭条は23日、中国のなかでも特に製造業が集積していた「江蘇省蘇州市」を例に、蘇州から外資メーカーが撤退している理由を考察している。

 記事は、「中国製造業の都」と呼ばれる蘇州では「外資メーカーの大規模な撤退」が見られると伝え、この「大規模」という表現は決して誇張したものではないと紹介。外資メーカーの撤退に伴い、倒産したり、大規模なリストラなどを迫られたりする下請け企業も多いことを指摘し、ある突然仕事を失ってしまう人が続出していることを強調した。

 続けて、かつて中国で「蘇州で渋滞が起きれば、世界で品不足が起きる」と言われるほど、製造業が盛んだった蘇州ではなぜ外資メーカーの撤退が続いているのかと主張。外資メーカーを誘致し、経済成長につなげるモデルは「蘇州モデル」と呼ばれるほどだったと指摘する一方、中国は生産年齢人口の減少とともに「人件費が高騰」し、多くの企業が生産に関わる戦略の調整を余儀なくされ、その結果として蘇州を後にしたと指摘した。

 また、蘇州では不動産バブルとともに不動産価格が上昇していたが、同様に物価も上昇していたため、企業にとっては生産コストの上昇と利益圧迫につながっていたと指摘。こうした要因が積み重なり、外資メーカーの大規模な撤退を招いたと伝え、「蘇州は中国製造業の縮図であり、そこから中国製造業の高度化に向けた痛みを感じることができる」と伝えている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

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